概要
その空に何がある？
コロナで中止になった夏の花火大会だが、住民たちの強い希望もあって今年の冬に改めて行う事になった。
密をさけるため市街の至る所に花火の打ち上げ地点を点在させる。
花火の閃光に彩られる真冬の夜空を住民たちは静かに見つめる。
『来年は幸せでありますように』
──ただ、その中には衣類を血で汚した場違いな男が紛れていた。
密をさけるため市街の至る所に花火の打ち上げ地点を点在させる。
花火の閃光に彩られる真冬の夜空を住民たちは静かに見つめる。
『来年は幸せでありますように』
──ただ、その中には衣類を血で汚した場違いな男が紛れていた。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!花火の下にある無数の人生、そのうちの（少し特異な）ひとつ
いろいろ杜撰な犯罪計画を決行しようとする男性と、冬に打ち上げられた花火のお話。
シリアスなトーンの現代ドラマです。少なくとも娯楽作品や大衆小説とは趣の異なる作品で、しかし決して難解というわけではなく、むしろ分量の短さも相まって気軽に読めます。ただし作品を通じて語られるもの、いわゆるテーマ性の部分はあくまで深刻というか、なかなかひとことでは言い表せない重さのようなものを感じます。
以下、作品自体の短さもあり、どうしてもネタバレになってしまいますのでご注意ください。
主人公の男性が目論んでいるのは、かつて務めていた職場への空き巣行為。ただ計画がいかにも杜撰というか、ほとんど行き当たりばっ…続きを読む