おまけ 3
続いてのおまけは、ホームで対戦した子たちに焦点を当ててみましょう。
確かゲスト交代したんだったよね、丁重にお呼びしてください。
「えへへ~、それでは社長1名様ごあんな~い♪」
「ごきげんよう。MDC代表取締役社長、高天原唯が参りました。と言うことで、俳句を詠みなさい。一発で眉間を撃ちぬいてやる」
「まあまあ落ち着いてください。銃を突き付けられたら、怖くてお話できないじゃないですか」
「デストリエル様に不遜な態度を取った罰よ。あの世でデストリエル様に詫び続けなさいっ!」
はいはいそこまで。ステラエルとデストリエルさんは同僚だから、多少は大目に見てやりなさいな。
「む……まあいいわ。あなたを殺すのは最後にしてあげる」
「本編だともう自殺しちゃったけどね」
「あなたは自分の命を何だと………まあ、私が言えた義理じゃないか。で、私を呼んだのは確か、私以外だと話が通じないから、でしたっけ?」
遺憾ながらその通りです。まあ、霧夜君に来てもらうのもよかったんですけど、この先の解説で本人が出てくるので、上司である社長の方が話が速いかと。
とはいえ、唯さんがデストリエルさんとのやり取りを知っているという設定は少々おかしいのですが、まあこれもおまけと言うことで。一つよろしくお願いします。
「任されたからには全力を尽くすわ」
・一回戦目
【対戦相手】雷神のアナトリア
https://kakuyomu.jp/works/1177354055367557009/episodes/1177354055367561873
【キャラ評価】
戦闘:★★
知略:★★
悪巧:★
機転:★★★
記念すべき一回目の対戦相手は、暗黒星雲様の持ちキャラでも比較的常連な「ハルカさん」こと雷神のアナトリア。観光案内をするサイボーグなのですが、戦闘能力もなかなかのもので、パワーとスピードを兼ね備えた強敵と言えるでしょう。
「綱引きという競技にサイボーグを相手するなんて、想像したくもないわ。相手が要じゃなかったら、一瞬で勝負がついたかもしれない。うちの社員が別競技でかち合ったみたいだけど、勝負にならなかったって言ってたわ」
「サイボーグ相手に綱引きで優位に立つ要さんって、馬鹿力なんですね!」
「あれはあの人の能力のおかげでしょうが…………」
しかし、彼女と決定的に違うのは、その溢れんばかりのコミュニケーション能力でしょう。
普段はツアーコンダクターをしているだけあって、他人と会話する能力は出場キャラの中でも頭一つ抜けていると言っても差し支えありません。
「むしろ、半分くらいはコミュニケーションが成立しないと言った方がいいのかしら。これも、うちが言えた義理じゃないんだけど…………」
実際、戦闘中は無慈悲な仕事人となるはずの要さんが、あれだけ戦闘中にペラペラしゃべってしまったのも、ハルカさんと戦ってるうちにすっかり影響されてしまったなのかもしれません。
「そしてお漏らししたり、野球拳じゃないのにすっぽんぽんになったというわけですか」
「作者の正気を疑うわよ、この変態」
ありがとうございました。
・二回戦目
【対戦相手】高月さん
https://kakuyomu.jp/works/1177354055336365723/episodes/1177354055336406207
【キャラ評価】
戦闘:★★★★
知略:★
悪巧:★★
機転:★★★
評価に★4つつくのはこの人だけ。F1レースにF-ZEROマシーンで乗り込んできたかのような暴挙。
対戦相手にこれが選ばれてしまった来朝は、不幸というほかなかった。
まず毒がほぼ効かない時点で詰み確定だが、高月さん自身も好戦的で戦闘は免れないし、競技を真面目にやってもスピードではかなわない。
普通にやっても数秒で敗北することが確定しているので、だったらどうやって面白おかしく負けようか考えた末に、あの結末になりました。
そのせいで「2-1 ふーどふぁいと」が完全な地雷競技と化した。
「その被害を受けたのが、よりにもよってうちの千草だったのは、どう説明してくれるのかしら……?」
「フードファイトどころか、一個食べるだけで即死しちゃうから、競技にならなかったよねー」
一応対話が可能なくらいのコミュニケーション能力はあるんですが、力量が違い過ぎて交渉不可能だし、地頭はいいので小細工なんかも通用しない。
過去の交流戦でも何度か姿を見せたが、そのたびに最強キャラがてこずるくらい手に負えないので、ちょっと強い程度では完全に対処不能。バル〇トスにでも遭遇したと思ってあきらめるほかあるまい。
「むしろ来朝は、よくあそこまで啖呵を切ったと褒めてあげたいくらいね」
最後はなんだかんだで御涙頂戴を演出しましたが、なんかもう破れかぶれでした。高月さんというキャラも、ぶっ飛んでいる割には迫力を表現するのが難しいのも泣き所。
その高い性能で作者まで振り回すとは、高月さんおそるべし……
・三回戦目
【対戦相手】『油田戦隊オイルダラー/ピンクマーガリン』ケンヤ=ペトロリアム
https://kakuyomu.jp/works/1177354055336365723/episodes/1177354055336406207
【キャラ評価】
戦闘:★★
知略:★★
悪巧:★★★
機転:★★★
高月さんの時とは逆に、摩莉華との相性が悪すぎてとんだ道化になってしまった、筋肉モリモリマッチョマンの変態ピンク。しかし、キャラ評価にある通り、ふざけたキャラの割に能力は極めて高い。
彼が搭乗している「ガソリンオー」も摩莉華から見れば単なるおもちゃだが、普通に戦うとその図体とパワーは驚異でしょう。
「見るのも汚らわしい糞野郎だわ。とはいえ、人類を滅亡させたその手腕は評価に値するわ。MDCで十分に調教……もとい訓練すれば、素晴らしい尖兵になれそうね」
「唯ちゃんって、結構人を見る目あるよね♪ それに、勧誘できそうな人材はまめにチェックしてるし♪」
「ちゃん付けはやめて……。将来有望な人材を確保するのは、社長として当然よ。私とデストリエル様に絶対服従なのが条件だけど」
競技中は色々と裏目に出ていたようにも見えるが、ケンヤからしてみれば、マラソン競技なのに翼で高速で飛んでいく摩莉華は理不尽な相手でしょう。
なので、あえて自分の方に摩莉華を釘づけにして、相手を逃がさない程度にあえて不利を演じるのは最適解と言えるでしょう。
これですぐに得意の格闘戦を挑んだら、摩莉華はすぐに逃げてしまうはず。
「にしても、セリフの《自主規制》の多さには辟易するわ。実際なんて言ってるのか…………いえ、やっぱ知りたくないわ」
「え? 《自主規制》くらいはデストリエルちゃんもたまに言いますよ?」
「シャラップ! それはあなたの幻聴っ!」
セリフもとにかく汚いです。しゃべり方が完全にヤンキーのそれでした。
でもまあ、小物臭がすると油断してかかれば、間違いなくやられてしまうのが、ピンクマーガリンの恐ろしいところです。
・四回戦目
【対戦相手】妖魔・アル
https://kakuyomu.jp/works/1177354055394300625/episodes/1177354055398777915
【キャラ評価】
戦闘:★★★
知略:★
悪巧:★
機転:★★★
俺より強い奴にも、弱い奴にも、会いに行って喧嘩を吹っ掛ける迷惑な精霊。
前回のおまけでも話題に出たが、唯祈と共通点が多かったので戦闘はさぞかし激しくなるだろうと思っていたら、競技内容はよりによって数少ないお互いへの攻撃が一切不可だった。何かおかしい。
「本戦のハイライトだったわね。むしろ私が出たいくらいだったけど」
「やってることは今とほとんど変わらないもんね♪」
「大体、前線指揮官と国家の指導者は、求められる役割が違うのよ。アルはかの英雄アレクサンダーになっていたようだけど、本当なら王将はアナグマの後ろでどっしり構えていなきゃならないの」
とはいえ、アルの方も全く適性がないという訳でもなく、全体的に見ればむしろ有利な競技ともいえた。なぜなら、本編でも日緋色金を製造したり、鉄鉱石の鉱脈を見つけたりするなど、精霊としての能力は発揮されていた。
一方の唯祈はフィールドに何も影響を及ぼせないので、この点は若干有利だったと思われる。
「んー……そうなると、私が完全に有利かというと、そうとは限らないわけか」
実際、突貫同盟の中で唯祈に一番対抗できたのも、なんだかんだでアルだったのかもしれない。唯祈は軍人の教育を受けているのが大きかった。
・五回戦目
【対戦相手】夜久 霧矢
https://kakuyomu.jp/works/1177354055294519702/episodes/1177354055297511064
【キャラ評価】
戦闘:★★
知略:★
悪巧:★★★
機転:★★
さて、御社のメンバーが来たわけですが。実際のところいかがでしたか?
「霧矢にしては時間のロスが大きかったわね。即断即決が霧矢のいいところなんだけど、見事に相手の思惑に乗せられたわ。でも、競技自体の相性は悪くないと思う」
「どっちかっていうと、来朝ちゃんが外道過ぎるだけですよねー♪ 本当なら、ああいうことをするのは霧矢君の方だと思うんです」
唯さんが言う通り、霧矢君の競技適性はさほど悪いものではありません。
真面目にやるよりも、何とかして目的への最短経路を考え、いざとなったら犯罪も辞さないのはある意味合理的です。
来朝との戦闘も、本人が忌み嫌っている「施療」のおかげで、即死は免れました。
「私が思うに、霧矢は厳しい制約がある競技ほど真価を発揮すると思うわけよ。勿論本人は束縛されるのはいやでしょうけど…………だからこそ「どうにかして抜け穴を探す」ことに全力を注いで、それが結果的に勝ちにつながるのよね」
なるほど、そういったギリギリを攻めるバランス感覚も、彼の持ち味ということですか。さすが上司、目の付け所が違います。
「それよりも、来朝をぜひスカウトしたいのですけど、引き抜いてはダメかしら? 彼女がいれば役員の地位を与えてもいいのに」
「ダメです♪」
そんな恐ろしいことしないでいただきたい。
・六回戦目
【対戦相手】《極悪魔人》ボーイ
https://kakuyomu.jp/works/1177354055373748120/episodes/1177354055374486765
【キャラ評価】(第六回戦登場時)
戦闘:★★
知略:★
悪巧:★★
機転:★★★
持ち主の@eleven_nine様がこのキャラしか出していないこともあって、ちょくちょくいろんなところに顔を見せる期待の狂人。
その圧倒的な戦闘回数により、戦いを経るごとに「育つ」。もりもり育って、どんどん新しい技を覚えていくポケモンのような存在。そのため、「茣蓙」というものをどこまで拡大解釈できるかの挑戦が白熱しました。
「ああ、こいつは…………」
「そういえば唯ちゃんは戦ったんだっけ? どう? 楽しかった?」
「楽しいわけないじゃない! 体も頭もしぶとすぎるのよ!」
と、こんな感じで、どの対戦相手にも蛇蝎の如く嫌われているボーイ君。その原因は、執拗に妨害や競技破壊を繰り返す上に、めちゃくちゃしぶとい。そのせいで、こいつがいると競技はまず成り立たず、どうあがいても殺し合いになる。
ただ、スペック自体はなんだかんだで優秀ではある。
「まあ、こいつが自分の欲望を我慢して競技に執着したら、それはそれで強そうね。特にこの回の戦いは、ターゲットをスマートの暗殺する手段は山ほどあったはずよ」
「静ちゃんは絶対先を越されてたよね♪」
ちなみに、私が思いついた「茣蓙魔法」の発展形は「雷」。
あとついでに「拷問」。
敷物の拡大解釈で隕石降らせる時点で、結構ツッコミどころ満載だったが、雷による電磁パルスもなかなか無理やりだと思う。
それが影響したのかは定かではないのですが、後続の競技では実際に「ライジン」という形で雷攻撃に加えてバフまで実装されてしまい、最終戦で要を苦しませることになった。インガオホー
・最終戦
【対戦相手】大精分霊・楓迦
https://kakuyomu.jp/works/1177354055394300625/episodes/1177354055401083819
【キャラ評価】
戦闘:★★
知略:★★★
悪巧:★
機転:★★
最後を飾るのは、雪都によって縛りプレイを強要されたロリ精霊です。
「誤解を招きまくる文章ね……雪都に何か恨みでもあるわけ?」
「性格が大人っぽいから、文章だとどうしても「見た目は子供」って思えませんね~」
最後くらい相手は完全にランダムにと思っていたところ選ばれたのがこの子で、性格がいたって真面目そうだったので、お互いにあえて攻撃しない縛りをさせて競技をさせてみました。
強キャラ二人をあえて対戦させないという非常にもったいない話でしたが、一個くらいはあまり殺伐としない、平和な対戦があってもいいかなと。
「そのわりに結構殺伐としてた気がするわ…………」
そりゃまあ、初対面の相手を信用しろという方が無理ですからね。
「風の精霊って私の中だと、自由奔放で無邪気なイメージがありますね♪」
「アルは風の精霊だった……?」
「その発想はありませんでした」
とはいえ、雪都の発言によって真面目な楓迦は無駄に思考に枷をかけられたので、ある意味アンフェアだったと思います。
ただ、仮に雪都と戦闘になった場合、お互いに千日手になる可能性が高いんですよね。
なにしろ雪都の攻撃は、どれかというと「音」の分野になるので、空気が大きく乱れると、共振現象が打ち消されてしまう可能性が高いです。しかし、雪都に対して大半の風攻撃はダメージになりません。すべて彼の身体をすり抜けます。
性格的な相性はいいのに、戦闘の相性がとことん悪いというのも偶然にしては実に興味深いと思います。
さて、ホームでの総評は以上となります。
いかがでしたか、唯さん?
「そうね。こうしてみると、全体的に強い相手と戦ってるのね。ご苦労なこったわ。でも、これが死ぬことのない訓練でよかったのではないかしら?」
「うんうん、生きてるって素晴らしいですよね! だから唯ちゃんも私と契約して、退魔少女になりませんか?」
「ぬかせ! 私はデストリエル様一筋! むしろあなたこそ、デストリエル様に屈服なさい!」
二人が楽しそうで何よりです。
次回は、アウェー戦についてみていきましょう。次のゲストも決まっていますので、どうぞお楽しみに!
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