おまけ 4
ホームの次は、いよいよアウェーの考察に移りましょう。
敵地で勝ち点を挙げるのはなかなか難しいですが、それでもSSSのメンバーはできる限りの力を尽くしていたと思います。
「次のゲストをご紹介しますね! 名前を呼ぶだけで舌がかみ切れると有名な、絵本の『メルロレロ・ルルロポンティ』ちゃんが来てくれました! 拍手ーっ♪」
「どういうノリなの、これ……? 天使ってやっぱり人間の常識が通じないの? あとせめて、お茶の一杯くらい出してほしいんだけど」
「冷たい紅茶しかないけどいいですか?」
「何か異物混入されそうだからやだ」
そんなわけで、本日も切れのあるツッコミをよろしくお願いします!
「身内の面倒見るだけでも大変なのに、何が悲しくてゲストでツッコミしなきゃならないのよ! ま、いいわ……私以外の子だと、話が通じなそうだしね。いいわ、この童話の女王が、ちゃんと解説もツッコミもしてあげようじゃないの!」
「うさちゃんでも話はできるけど、断られちゃいました。著作権がどうとかって……」
「今更過ぎる…………」
まあ、今回の話の俎上にも出てくるから、ゲストにできないって理由もありますがね?
・VS 突貫同盟
【対戦相手】魔声の獣・音々
https://kakuyomu.jp/works/1177354055394300625/episodes/1177354055400673548
【キャラ評価】
戦闘:★
知略:★★
悪巧:★★★
機転:★★
記念すべきアウェーの初戦の相手はセイレーンの音々さん。
彼女と静の相性については、ソルト様の方でも考察されているが、単純な戦闘であれば静の圧倒的暴力で制圧可能だが、競技が「しょうかくしけん」という学力(というかカンニング力)で決まる勝負だったため、静は勝利条件を満たすことが絶望的だったと思われる。
「女の子好き…………恐ろしい(( ;゚Д゚)) 私が出会ってたら、間違いなく拉致されてたに決まってる!」
「えへへ~、メルロレロちゃんはそれだけ自分が可愛いって自覚があるのね♪」
「か、かわっ!? いや……そうじゃなくて………コホン! そんなことはどうでもよろしい! 対戦相手の音々さんは、ホーム戦のアルさんと逆に、競技に助けられたいい例だと思うな。勝つための判断も早かったし、まさに模範的な勝ち方だったと思う」
やはりこういう時に洗脳系能力は便利ですね。前回のゲストに来た唯さんもそうですが、会場にモブがいると、この系統の能力はいい感じに働きます。
静が自力で取れる手段は、相手の答案を発火能力で燃やしてしまうくらいしかないでしょう。
「答案を燃やすとか野蛮すぎる……」
「じゃあメルロレロちゃんならどうやって攻略する?」
「私なら答案を「創造」して自分で正解を作る!」
魔女ならではのごり押しですね…………
・VS MDC
【対戦相手】高天原 唯
https://kakuyomu.jp/works/1177354055294519702/episodes/1177354055297512927
【キャラ評価】
戦闘:★
知略:★★★
悪巧:★★
機転:★★★
前回もゲストに来てくれた、MDCの社長。偶然にも、二回目の対戦相手も洗脳系だったりする。能力――デストリエルの権能は、音々さんよりも圧倒的に効果が高いが、その分かなりのデメリットがある。
とはいえ、能力で減った寿命は競技が終われば元に戻るので、ある意味でメリットはないともいえる。SSSたちのオーバードライブ事情と似ている。
「唯祈ちゃん、デストリエルちゃんの力にあっさり屈しちゃったね。でもまあ、人間なんてそんなものだと思うよ♪」
「この天使はさらっと毒舌ね……。ただ、私たちのような魔女には効かないんじゃないかな………たぶん、きっと」
ゾンビに効いてるから、恐らく高月さん以外には効くと思いますね。
確かに唯祈は完全に唯さんの思惑通りに屈してしまったが、決して勝ち目がなかったわけではなさそうです。
「私だったら相手がピアノ弾いてるときに、遠距離から狙撃するかな。最悪ピアノ壊して、自分でピアノを作り直すとか」
「石頭の唯祈ちゃんには、絶対思いつかないだろうね!」
ちなみに、万全を期すならあえて唯祈をピアノの場所に引き込んで、ピアノを弾かせて隙を見せている時にデストリエル様したほうがよさげ。
・VS ラスト‐マン‐プレミアム
【対戦相手】『
https://kakuyomu.jp/works/1177354055265660855/episodes/1177354055290207393
【キャラ評価】
戦闘:★
知略:★★
悪巧:
機転:
評価が一概に強さや勝利につながらない典型例。
何をやっても死なないので、実はほとんどの競技に適性があり、こいつに勝つにはいち早く勝利条件を達成するか、さもなくば徹底的に粉砕して動きを遅らせる必要がある。
「なにこの評価……でも、こいつ勝ったのよね?」
「建物の立派さが事故調査能力に影響しないのと同じですね♪」
「ちょっと言ってる意味が分からないわ。でも、なんだかんだでこういうのが一番相手として困るのよね」
対戦相手はこちらの最強格の雪都教官でしたが、雪都が余計なことをしているうちに、さっさと勝利条件を達成しました。雪都にしてみれば、その身が切り刻まれても勝負に没頭する姿は感服すら覚えたでしょうが、ボク君からしてみれば、雪都はどうでもいい存在に違いありません。
「と…………言っても、それ以外に特筆すべき点がないのも困るわね」
メルロレロさんの言う通り、死なないしひたすら作業に没頭するのは、ある意味作者泣かせな設定でもあるんですよね。
個人的に、ホームで一番選ばれてほしくないキャラだと思いました。面白い話が書ける気がしねぇ…………参加者への挑戦状か何かでしょうか?
なお、メタ視点から言えば「~をしろ」と別の命令で上書きをして時間を稼ぐというとんでもない対抗手段が考えられますが、それが普通にできるのは唯さんくらいだろうと思われます。
・VS チーム・アイオリス
【対戦相手】人型機動兵器(トリプルD)オルレアン★搭乗者は美冬ちゃん
https://kakuyomu.jp/works/1177354055367557009/episodes/1177354055367568278
【キャラ評価】
戦闘:★★
知略:★★★
悪巧:★★
機転:★★
来朝のアウェーでの対戦相手は、まさかのスーパーロボット大戦だったが、競技内容がよりにもよって「野球拳」というあんまりなもの。
一応ロボットの中にいれば、服を脱いでも恥ずかしくないかもしれないが、負けるときは負ける。
とはいえ、美冬さんは来朝に何かしらのシンパシーを感じたのか、後で台無しになったとはいえ、競技を成立させなくするwin-winな方法を編み出した。対戦相手同士が意気投合した珍しい試合でしたね。
「うんうん、女の子の裸は安くないんだから、競技で脱がせるなんて最低よ。ましてやそれを盗撮するなんて、もってのほかだわ!」
「でも、後半は女の子二人がすっぽんぽんで戦ってたのが、とっても楽しかった♪(小並感)」
どっちか片方しか全裸にならないのであれば、引き分けにして同時に全裸にしてしまうという発想は、思わず私も例の外国人のようにスタンディングしました♪
その後の後始末も、いつもの暗黒星雲様節が炸裂して白熱していました!
「ところで、もしこの二人が本気で競技をやったらどうなるんだろう?」
「まず来朝ちゃんは勝ち目ないと思いますよ。せめて人型機動兵器から降りてきていただかないと、話にならないんじゃないかな?」
「まあ、幾ら強力な毒でも、10mのロボットを完全に溶かすのは無理よね」
ただし、降りたら降りたで今度は美冬さんの方が圧倒的に不利になっちゃいます。なので、後ろにロボットが控えているとはいえ、来朝と炬燵でぬくぬくしてたのは何気にものすごい度胸だと思います。
・VS ネガ・セクステット
【対戦相手】囁きの『メフィストフェレス・フェアヴァイレドッホ』
https://kakuyomu.jp/works/1177354055336365723/episodes/1177354055336393370
【キャラ評価】
戦闘:★
知略:★★
悪巧:★★★
機転:★★★
洗脳系三度目。ただし、相手があの摩莉華だったので、そのつぶやき戦術は封じられてしまったが、そんなの気にならないくらい無限召喚を巧みに操って競技を優位に進めた技巧者。
「出たわね、うちのメッフィー。ぶっちゃけ私は摩莉華ちゃんを応援したわ」
「それは流石にメッフィーがかわいそうじゃない?」
「だってー、あのウサギはいつもブツブツブツブツ煩いの! 念仏でも唱えてるんじゃないかって!」
そんなメッフィーことメフィストフェレス・フェアヴァイレドッホは、ゲーテ著「ファウスト」に出てくる悪魔そのものですが、見た目はマスコットキャラクターです。
精神汚染と物量作戦が得意ですが、ダンスバトルということで、果たして人間と同じように踊れるのかと危惧されていました。
しかし、ダンスはあくまで指定された通りに光に触れればいいので、動かずに判定だけ正確に触れるというTASのような挙動を見せてくれました。
「とはいえ……あんな負け方も正直どうかと思うわ。〇ASLAKはタヒね!」
が、勝負は驚きの風呂試合で、負ける要素が全くなかったのに「歌詞の中にあった容姿が著作権侵害」という理不尽な理由で存在を抹消された。
メッフィーは呟いちゃだめだけど泣いていい。
「あと、もしこの二人が正面から戦ったら、どうなってたでしょう?」
「普通に戦うなら。そもそもあのウサギは倒せないから、よくて引き分けね。だから、完全に競技内容での勝負になるのが難しいところよね」
ちなみに、恐らく「ふーどふぁいと」で完食できる可能性がある数少ないキャラでもある。
ボーイ君は前回解説したので、今回は割愛。
こうしてみると、アウェーでは精神負け、あるいは知恵負けしている面が多々あるので、やはり経験の少ない見習いたちは厳しいものがあったんじゃないかなと思います。
そんなわけで、アウェーの振り返りも以上です。
ゲストのメルロレロさんもありがとうございました!
「えへへ、私もメルロレロちゃんのことちょっと気にいっちゃったかも♪」
「え? なんで?」
「このお洋服、とっても可愛い♪ 200,000で売ってくれませんか?」
「いや、売らないけど………」
「じゃあ俺様は210,000で!」
「勝手に競売はじめないで―――――って今のは誰だ!?」
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