何のために「盾」を使う?

世界観や設定がとても細かく考えられている作品です。中学生の椎名沙良が、ある少年に連れてこられた「鏡界」と呼ばれる異世界。そこでは人々がみんな銅鏡のような「盾」を使うことができ、そんな盾に興味を持った椎名は、世界の危機に直面することになります。

様々な形のある盾の描写も綺麗で登場人物も魅力的。主人公・椎名は礼儀正しくて頭の回転も早く、カッコいいです。現実世界でクラスのいざこざにモヤモヤした気持ちを抱えているところには共感も覚えます。

苦手な人、あまり関わりたくない人はいますか?そういう人たちとどういう風に接していますか?この物語は他者との向き合い方を教えてくれます。今の環境に違和感を抱く一人の少女が、これからの生き方を考え、生き抜く術を身に付ける物語です。

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