突然前世の記憶が蘇ったエミリアは、ここが小説の世界であることに気づく。婚約者のラインハルトに断罪され、ヒロインのプリシラとラインハルトが結ばれるストーリーだったと思い出したエミリアが、小説の展開を回避するためにとった行動とは――
めっちゃくちゃ面白かったです!
ヒロインとヒーローが最後の最後で結ばれる恋愛作品とは違い、こちらの作品は初めからエミリアとラインハルトが相思相愛。甘々な二人にきゅんきゅんしっぱなしでした。
暴走気味で言動に若干イラっとさせられつつも、どこか憎めないプリシラも魅力的。ラインハルトの側近であるアレクもすっごく強くてかっこいい。
様々なキャラクターたちの視点で描かれる異世界恋愛群像劇です。ぜひみなさんも、相思相愛ならぶらぶカップルを見て、幸せな気持ちになってください!
この物語のヒロイン、公爵令嬢エミリア・ブラウンは、突然前世の記憶を思い出す。
ここは前世で読んだ小説の世界で、泣き虫の日本人だった"私"は、この小説の悪役令嬢、エミリアに転生していたのだ。
本来のヒロインであるプリシアに婚約者を奪われ嫉妬し、悪行の限りを尽くした挙句に断罪される運命なのである。しかしそうなるずっと前の段階で記憶が戻ったのは幸いで、婚約者である王太子ラインハルトとその側近であるアレクにそのことを正直に話す。
同時期、本筋のヒロインであるプリシアもまた、転生者としてこの世界で目覚め、自身のハッピーエンドのために動き出す。入学式ではエミリアにカマをかけ、
「あなたの愛しの王子様は私がいただいちゃいますから、覚悟しておいて下さいねぇ」
と、略奪宣言。
泣き虫な悪役令嬢を溺愛するラインハルトは、その優しさ故にプリシアを排斥できないエミリアに代わって、アレクと共に本筋の物語を再現しつつ、罠を仕掛けていく。果たして、エミリアは悪役令嬢になることなく、愛しのラインハルトと幸せになれるのか。
そして、本来のヒロインであるプリシアは、これが仕組まれた本筋といつ気付くのか。
小説通り王子との結婚を確信し突き進むヒロインと、実は王子に溺愛されている、相思相愛の泣き虫悪役令嬢の物語の結末とは――――?
私個人としてはプリシア派で、意地悪な仕打ちをされつつも目的のために頑張っている?彼女を応援したい気持ち。エミリア派のひとはたぶん、事あるごとに「プリシアざまぁ」と思うのかもですが、彼女の可愛さに気付いてないですね ♪ふふふ。
なので、彼女たちのどちらかが幸せに、どちらかが不幸になるのは嫌だなぁと思いつつ物語を読みすすめております。
こんな愛しい敵役は、なかなかいないでしょう。
すでに完結作品なので、読まれた方も多いでしょう。
まだ読んでいない方、絶対おススメの作品です!
ぜひ最後まで読み進めたい、そんな魅力的な物語。