第13話 発覚
・・・「東条さんは医療関係の仕事をされていますが覚えていますか?」・・・
自分の事に関する新たな情報だ!
そういえば、自分の仕事の事など微塵にも重い浮かばなかった。
普通なら、こんなに長い間入院していれば仕事の事も心配するのは当然の事だ。
1回もそんな心配をしていなかった。
むしろそんな余裕が無かったとも言えるだろうけど・・・・・。
私・「いえ、仕事の事は何も覚えていません」
「大丈夫ですよ」
「思ったまま答えて下さい」
この頃には、薬の影響なのか何も深く考える事が出来ないくらいの状態になっている。
嫌な気分では無い。
むしろ心地良ささえ感じている!
「東条さんは何か持病を持っていませんか?」
私・「特に無いと思います」
「今まで献血や輸血をしたことはありますか?」
私・「記憶にはありません」
「大きな怪我をしたことは?」
私・「特には記憶にないです」
「体調が悪いと感じる事はありますか?」
私・「今は何も問題無いです」
・・・・・・・やけに体の事を聞いてくるな・・・・・・・・・。
でも・・・。
記憶が無いってことは、頭に問題があるんじゃないのか?
輸血や献血って?
何かの感染症の事を気にしているのか?
そんな事を思いながら、でもいつも何か何も分からなくなってきた。
===========ただただ眠い!==========
いつ終わるんだろう?
そう思っていると・・・。
「東条さーん」
「もう夕飯に時間なので起きて下さい」
え?
いつの間に寝ていたんだろう?
検査中にねてしまったのだろうか?
私・「検査中に寝てしまったんでしょうか?」
「え?」
いつもの看護師がキョトンとしている。
私・「さっきの検査中に・・・。」
「東条さんは今日は何も検査していませんよ」
「何か夢でも見てたんじゃないですか?」
「お食事に来てくださいね」
いったい何が起こったのだろう?
確かにあの看護師に点滴をされて・・・・・。
もう思考回路が爆発しそうだ。
あ!点滴の跡が無い!
夢??????
私の職業は医療従事者じゃ無いのか?
・・・・・・・・・確かにそんな感覚は一切無いが・・・・・・。
消失 空 @ks19630114
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。消失の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます