第6話 かねてからの約定通りに

 聖祖は戦塵をしずめた武断の王であり、先代は堅実な治世の王であった。それに比べて当代のウルヴィウスは何かと華やで、寵姫たちとの艶やかな逸話などから軽躁な王と捉えられがちだが、決して日々の政務をおろそかにする人ではない。

 深慮遠謀の人というわけではなかったが、とにかく頭の回転が速く、即断即決で決して政治を停滞させることはなかった。

 その日も朝議を終え、気温も高かったことから清涼殿の戸という戸を開け放させて涼しい風を室内へ通し、さて官吏たちからの上奏を裁こうと身構えたところに、清涼殿まで貞観殿の女官が血相を変えて飛び込んできた。

「へ、陛下、大変です。た、太皇太后さまが・・・!!」

 女官は関西貴族の出で、昔からセルウィリアに仕える上級女官の一人であり、幼い頃のウルヴィウスも世話になったことがある古株だ。馴染みの顔であることからウルヴィウスも気さくに返答する。

「ばばさまが・・・? どうした何があった?」

「お食事を召し上がられませぬ」

「ん?」

 女官の言葉にウルヴィウスは思わず聞き返した。

「『本人たちの気持ちを推し量ることなく、我意を通すような王に育てたのはわたくしの責任です。このままでは聖祖に合わす顔がない、食事がのどを通らない』とおっしゃられて」

 まるでこの世の終わりでも見たかのような顔をしている女官とは違い、ウルヴィウスはただ呆れ返った。いい年をこいて何を考えている。欲しいものを手に入れられなく、ぐずる子供でもあるまいにというわけである。

 空いた口がふさがらないとはまさにこのことであった。

 途端に興味を失ったウルヴィウスは手持ちの書類に目を落とし、投げやり気味に返答をした。

「くだらぬ。放っておけ放っておけ」

「ですが!」

「人は貴賤きせんに関わらず食わねば生きていけぬものよ。腹が減ればそのうち食べるさ」

「ですが、もしこのまま召し上がらねば、太皇太后さまはいかが相成あいなりましょうや」

「気にするな。夜には何食わぬ顔で言ったことなど忘れて、夕食を召し上がっていることだろうよ」

 くだらぬこととウルヴィウスは切り捨てたが、ふとした拍子に先ほどの女官の言葉が脳裏に浮かんだ。

 このまま断食が続けばいずれ・・・

 そこまで考えて、縁起でもないとウルヴィウスは顔をしかめた。


 だがウルヴィウスの楽観的な予想とは異なり、セルウィリアの断食は遂に三日を越えた。

 たかが三日と言うなかれ。セルウィリアは今年の冬を越えることが危ぶまれた老人なのである。

 太皇太后が食事をしないという噂は既に内裏を飛び出しており、東京龍緑府でひとしきり話題になっていた。臣民は一斉に不安を覚えた。太皇太后は今も国の柱なのである。

「口をこじ開けてでも、無理に食べさせろ」

 ウルヴィウスは苛立ちを隠せず、少々乱暴な物言いをして、一向に状況を改善しようとしない無能な女官たちに当たった。

 王の剣幕に女官たちは恐れおののいた。

「陛下のご命令なれど、そのような礼を失したこと、とてもできませぬ」

「尚侍や典侍は何をしておるのだ! そのための後宮取締役ではないか!」

「一女官であればいかようにもいたしますが、相手が太皇太后様となれば、女官の身でそのような恐れ多いこと、とてもいたしかねます」

 梅花尚侍の応えはウルヴィウスの神経を逆撫でするものだった。尚侍は典侍の入内に反対する立場なうえ、所詮は他人だから、そのような薄情なことが言えるのだ。セルウィリアに万が一のことがあったら、どう責任を取るのだと睨みつけた。

 もっともウルヴィウスに睨まれたくらいでひるむ尚侍ではない。平然と視線を受け止め澄ましかえり、それがまたウルヴィウスを憤慨させた。

 だが、ここで折れるわけにはいかないとウルヴィウスは思った。

 ここで折れるくらいなら早い段階で、なんならあの口うるさい伯母オフィーリアが殴りこんできた時に折れても良かったのである。

 折れなかった理由は、単純にアリアドネをくれてやるのが惜しかったこともあるが、一度口にしてしまったことを軽々しく翻せば、王として鼎の軽重を問われかねないという危惧感があったからである。そこは社稷しゃしょくの根源に関わる問題である。

 それが分からぬほど耄碌もうろくしたわけでもないはずだがとウルヴィウスは溜息をついた。


 いつもならば仕事はさっさと片付けて、午後からは女官と話したり趣味の時間に使ったりするウルヴィウスだったが、その日は考えがなかなかまとまらずに、諸侯への手紙も幾度も文面を考え直しては、完成間近の書簡を幾度となく破かせて祐筆を腐らせた。

 昼前のことである。

「太皇太后さまがお倒れに!」

 ウルヴィウスは署名途中の筆をポトリと落とし手元の書簡をまたも台無しにした。やっと完成させたと思った書状が再び反古ほごになったのを目の当たりにした祐筆は悲鳴を上げた。

 ウルヴィウスは祐筆の非礼をとがめなかった。まったく、それどころではなかった。

 女官にも羽林にも一言も告げることなく清涼殿を出ると、先触れが追い付くのを待つことすらせず、貞観殿へと駆け込んだ。理性や思考ではなく、本能が足を前に動かしていた。


 息を切らして駆け込んだ貞観殿は愁色に包まれていた。

「陛下!」

「陛下、太皇太后さまが・・・!」

 傍らのアリアドネが涙を浮かべているのを見、ヴァレリウスは心臓の鼓動が早くなった。しかし寝台に近づくと、臥していたセルウィリアが目を開けたことで最悪の事態にまでは至っていないことを知り、安堵の息を吐いた。

「ばばさま・・・・・・」

「陛下・・・よくぞ参られた」

 セルウィリアが僅かに動かした震える手をヴァレリウスは両の腕で掴み支えた。セルウィリアの手はわずかな力しか入らないようだった。

 セルウィリアがいない執務室では王の立場や自分の意見といったものに主眼を置いて意思を押し通せたヴァレリウスも、実際に祖母の衰弱した姿を見ると心が痛んだ。

「ばばさま、なんというご無茶を。こうしてこの私が来たからには、すぐにでも食べ物を口に入れていただきます」

「陛下がわたくしの願いを聞き入れてくだされば、いつでも口にしましょう」

「まだそのようなことをおっしゃって・・・どこまでも私を困らせないでいただきたい」

 すると不思議なことにセルウィリアはヴァレリウスに向けてにこりと微笑んだ。

「陛下」

「・・・?」

「陛下、安心なさい。ここで陛下が折れたとしても偏屈な年寄りの我儘わがままを聞き入れたとて笑い話にこそなれ、王の権威に傷がつくことはありますまい」

「ばばさま・・・」

 負けた、と思った。

 例えば廷臣、あるいは女御のような権力者、特にセルウィリアのような国家の象徴のような存在が真っすぐに抗議をし、王が前言を翻したのならば、王は政治的に屈したとみられよう。

 だがセルウィリアが子供じみた行動をしたことで諸人が笑うのはセルウィリアであり、祖母に孝行であると諸人はむしろ王を褒めるに違いない。

 すべては自分を思いやってのことであったのだ。これが嬉しくないはずはなかった。

 ウルヴィウスは顔を上げ、もう一度、傍らにいるアリアドネを見た。

 見れば、やはり息をのむような美貌である。他人にくれてやるのは惜しいと思ったが、王という真の豪奢を失うことに比べたらなんということはないと思いなおした。

 考えても見よ。もしここで自分が我意を通してセルウィリアの身に万一のことがあったら、太皇太后を敬愛すること甚だあつい民草がウルヴィウスの王として素質に疑念を抱くであろう。

 今の王家には王に代わりうる候補者は履いて捨てるほどいるのである。もし民衆が他の王を望んだら、ウルヴィウスに尻尾を振っている朝臣もいそいそとそちらに乗り換えかねない。

 アリアドネひとりを得ても、王位を失っては元も子もない。

 彼は産まれついての王である。有斗と異なり、王であることに苦悩することなど一寸もなく、むしろ王という至尊の位にあることに喜びを抱く男である。

 それに美人は他にもいるが、王という位に比べられるものは他にはないのである。

 だとすればウルヴィウスが選びうる結論は一つしかなかった。

 晩年には後継者を巡り国中を二分する大問題を起こすことになって、偉大な王が晩節を汚したと歴史家に書かれることになるウルヴィウスだが、この頃には何が本当に大事であるか判断を誤るようなことはなかった。

「あはははははは」

 とウルヴィウスは己の執着を笑い飛ばした。

「これは余が折れるしかあるまい。典侍の降嫁を許す」

 ウルヴィウスのその言葉こそ、セルウィリアにとって何よりもの薬になったに違いない。セルウィリアは半身を起こして会釈した。

「陛下、それでこそアメイジアの王ですよ」

「陛下、ありがとうございます」

 アリアドネも明るい顔でウルヴィウスに跪拝する。

「やれ、武衛校尉は果報者よ。そなたを失うのは余とて口惜しいが、ばばさまにこうまで頼まれては致し方もなし」

 ウルヴィウスがそう明言したことで後宮を揺るがしたこの問題も決着がついたのである。

 物事があるべきところに収まったとセルウィリアは安堵した。


 ディオンとアリアドネの婚儀は慌ただしく行われ、二人は早々に越へと旅立つこととなった。ウェスタがそれを望んだからである。

 だが王都を出てしばらくして、セルウィリアがまた倒れたという噂を耳にし、ディオンとアリアドネは王都へととんぼ返りした。

「おばあさま!」

 セルウィリアは寝台に横になっているものの、上半身を起こして茶をすすり、ウルヴィウスと話す様子で、倒れたという気配を微塵も感じさせなかった。

「おやおや何なんですか、この孫娘は。越へ顔見せに行くと言った舌の根も乾かぬうちに王都に舞い戻って来るなどと。王都がそれほど恋しくなりましたか」

「そのような戯言ざれごとを! おばあさまが倒れたという大事を耳にし、帰ってまいりましたものを」

「ほほほ、年ですもの。わたくしとて転ぶことくらいはあります。話が大げさに伝わったようですね」

「すっかりお元気になられるまで、そばにおります。私にお世話させてください」

「嬉しいことを言ってくれますね。でもせっかくの孫の嫁を独り占めして会わせてくれないなどと、あの女に言われるのは、わたくしは嫌ですよ」

「ですが・・・!」

「わたくしに対してもそうであったように、新しい義祖母にも孝行であっておくれ」

「典侍、ばばさまのことは心配いらぬ。いや、もう典侍ではなかったな。許せ許せ」

 と王の言った軽口に笑う女官たちを見ると、自分の取り越し苦労であったのだろうかと、アリアドネは若干後ろ髪を引かれつつ再び越へと旅立った。


 一方、アリアドネらが出ていった貞観殿では大騒ぎである。ウルヴィウスや女官らは即座にセルウィリアを寝台に寝させた。実際のところ、セルウィリアは衰弱のあまりに気を失って倒れ、本当は臥していないといけない身であった。

「まったく無理をなさる」

 心配げな表情を見せ覗き込むウルヴィウスをセルウィリアは見上げた。

「陛下、わたくしはまもなく身罷みまかるでしょう」

「またそのようなことをおっしゃって、私を困らせる」

「わたくしの体のことは誰よりも一番よく知っています。ですがあの子が越に着くまで、わたくしの死は伏せておくように。あの子たちの晴れの門出に水を差すこともありますまい」

 これから数多あまたの春秋を数えることになるであろう若い二人に、もう二度と春秋が巡ることのない自分のことで思い煩わせたくないとセルウィリアは想った。

「また、わたくしの化粧領の一部をあの娘に継がせて封じて欲しい。あの娘は他に頼るべき親族を持っておりませぬ」

「わかっております」

「それと陛下、後々のことはかねてよりの約定通りに」

 セルウィリアの言葉にウルヴィウスは小さく頷いた。

「それもわかっております」

 もうずいぶん昔のことだが、アエティウスらが眠っている、いわゆる英雄の丘と呼ばれる場所、ガニメデの(つまりは有斗の)墓の横に小さな墓が作られた。

 諸人いわく、セルノア・アヴィスの墓であるという。

 有斗を守るために命を落とし、死体すら見つからなかったセルノア・アヴィスの非業の死をいたんだ民が、彼女の魂もここに眠るのがふさわしいとして作ったという噂がまことしやかに流れていたが、実際にはセルウィリアが命じてラヴィーニアに作らせた墓であった。

 言うまでもなく、死後に自分がその場所で───有斗のすぐ側で眠るためである。

 セルウィリアは前々からウルヴィウスに死後、自分をどう埋葬するかについて詳細に説明していた。あとはウルヴィウスが万事疎漏ばんじそろうなく、行ってくれるであろう。

 これでよいとセルウィリアは瞳を閉じた。

 もはやセルウィリアはアメイジアの未来について思いを馳せることもない。

 もちろん、どんな時代でも政治には課題が途絶えることはない。ウルヴィウスにまだ世継ぎがいないことなど問題点を数え上げればきりはないが、そんなことは生きているウルヴィウスやステファノスが考えればいいことであって、死に逝く自分が考えることではないだろう。

 ウルヴィウスまで世代を繋ぎ、安定した平和な世界を残しただけで自分の役割としては十分お釣りがくる。

 そう思えば、もはやこの世に思い残すことは何もなかった。

 だがこの世にはなくても、あの世に対する思いならセルウィリアにはたっぷりすぎるほどあるのである。

『さてと』

 セルウィリアの心の中でかつて昔感じたことのある感情が浮かび上がってきた。

『あの女に陛下を返してもらいに行かなくっちゃ』

 セルウィリアは頭の中に髪の毛の先から服まで赤一色の一人の女を思い浮かべていた。

 なにしろその女には愛する人を五十年間も預けっぱなしである。

 セルウィリアの目に映っている恋敵は、同じく有斗の子を産み、継嗣を巡って争ったウェスタでも、自分と引けを取らない美しさの持ち主であったアリアボネでも、絵画でしか見たことのないセルノアでも、そして毎日近侍し有斗との精神的な距離が近かったアリスディアでも無く、五十年前と変わらず今も、ただアエネアス一人だけであった。

『少なくとも、こちらも同じ時間、あの人を独占しなければ割に合わない』

 この時代の人特有でもあるが、もともと信仰深かったセルウィリアは年とともにますます信仰深くなり、あの世というものがあり、そこで有斗が待っているということを疑うこともなく信じきっていた。

 だから死ぬということに対しての恐怖はなかった。むしろようやく愛しい人に逢いに行けると希望に胸を膨らませた。

 五十年ぶりに愛する人に巡り合える、そう思えばこの年になってもセルウィリアの心はまるで童女のようにきらめくのだ。

 幸いにして話すことが尽きる心配はなかった。セルウィリアは単なる寡婦ではない。国を支える寡婦である。どれだけ苦労したか、有斗がいないことでどれほど辛い思いをしたか、そしてどれ程自分が有斗を愛し続けていたか、伝えたいことは星の数ほどあった。

 セルウィリアは小さく笑みを浮かべるとまぶたを閉じて現世からゆっくりと去ろうとしていた。耳の奥で懐かしい声が聞こえた。


 セルウィリアの死は数日伏せられ、アリアドネがそのことを耳にしたのは越に入って数日後のことである。

 祖母の死を耳にしたアリアドネは酷くショックを受けたようで、言葉での慰めはたいした効果が見られず、ずっと落ち込んだままでディオンを心配させた。

 ディオンには他にも気がかりなことがあった。

 それはいうまでもなく祖母ウェスタのことである。

 ウェスタにとってアリアドネはにっくきセルウィリアの孫だ。

 セルウィリアの日の光のような眩いばかりのオレンジの髪に対して、アリアドネは夜のとばりのような漆黒の髪、セルウィリアの華やかな美しさに対してアリアドネの密やかな美しさと対照的な二人ではあるものの、なんといっても二人は孫と祖母ということもあって目鼻立ちなど似ているところも多い。

 どのような仕打ちを受けるか分かったものじゃないと気を揉んだ。


 だが、


 だが、である。

「聖祖によく似ている」

 ウェスタは初めて見たアリアドネをそう評すると、天下一の嫁を貰ってお前は果報者だなどとディオンに言い、目に入れても痛くないほどかわいがって片時も離さずに傍に置いた。新婦にも関わらずである。

 これにはディオンも腐らずにはいられなかったが、とはいえ文句を言うのには相手が悪すぎる。オーギューガ家内ではウェスタに逆らえる者は皆無なのだ。

 アリアドネは実の祖母にそうであったように仕え、ウェスタを喜ばせた。

 だがそんな日々も長くは続かなかった。驚くことに、この年齢になってもあれほど元気で病気知らずだったウェスタなのに、セルウィリアの死から僅か二か月後、お気に入りの孫嫁に見守られながら静かに息を引き取った。

 顔にはとても満足そうな笑みを浮かべていたという。

 何のことはない。ウェスタは実の祖母の死に目に会えなかった代わりに義理の祖母の死に目に会うためにはるばる越の地に来たことになる。

 世人はこうして同じ年に世を去った、セルウィリアとウェスタの奇縁についてひとしきり話題にした。同じく有斗の妃になったことといい、よくよく前世からの因縁があるに違いないというのである。

 だが息子であるステファノスにかかると話は少し違ってくるようだ。

「母上は張り合う相手を亡くして気落ちされたのだろう」

 セルウィリアの眼中にはなかったかもしれないが、ウェスタの人生において有斗の妃になってからはセルウィリアのことを意識せずにいられる時など無かった。特に寡婦になってからは、心の中では有斗よりも大きな存在であったかもしれない。

 セルウィリアには何があっても負けない。セルウィリアと張り合うことこそがウェスタの人生そのものだった。

 だからその相手を失うことは、自身の半身を失うに等しい出来事だったのである。

 アメイジアにおいて太皇太后様の崩御に関して誰よりも嬉しがり、そして同時に誰よりも寂しがったのは、きっと母上であった。ステファノスはそう思った。

 それもまた見事な一つの人生の姿であるとステファノスは彼らしい表現で亡き母を悼んだ。


 こうして戦国という時代を生きた人々はことごとくこの世を去り、戦いのことなど知らぬ人々だけがアメイジアには残される。

 世は若く美しいヴァレリウス王の御代、戦乱と復旧に明け暮れていたかげのある日々は終わり、経済が発展し、浮ついた華やかな文化が花開く、明るい時代がやって来る。

 世人は空前の好景気を前に浮かれ、未来を前向きに見つめ、ただ進むのだ。過去など振り返ることもなく。

 生きていくために、あるいは何かを手に入れるために他人を殺すことが当然であると考える者はもうどこにもいない。


 戦国の世は終わった。


 有斗が、そしてアメイジアの人々が望んだ世界が今、ここにある。


[完]

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虹の雫 宗篤 @blackship

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