第6話 犬に嫉妬する女

 今日は高校が休み、私とシイちゃんは手をつないで町を散歩デートしている。私とシイちゃんは笑い話をしている。私はこの散歩を新鮮に思う。いやー、こういうのも悪くはないですなあ。

「ワンワン!」

 向こうから犬の散歩をしている人。

「あ、かわいい♡」

 シイちゃんは手を離してその柴犬のところへ行った。あれ? シイちゃんって、私よりもその柴犬の方がいいの? ちょっと待って、私、今の気持ちがズキッとなる。

「ルノちゃん☆ 一緒に撫でよーよ?」

 私、シイちゃんを柴犬にとられて、スゴくモヤモヤするの。ふん! その犬の何がいいの? 私の方がシイちゃんを幸せに出来るのよ? けれども、私も柴犬を撫でてみる。ふん、この犬が!

「ルノちゃん? どうして怖い表情をしているの?」

「シイちゃん、私よりもこの柴犬の方がいいのね?」

「えーと? ごめん、全然意味がわからない」


続く

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