彼が悪魔なのではない。願う者がドス黒いのだ

パンドラの箱より生まれた願いを叶える宝石と、それを追い求める秘密結社のエージェントが相棒の「喋る帽子」と共に繰り広げるアクション&スリルの冒険譚。
詩的な美しい文章でつづられた内容は社会と心の闇に鋭い光を投げかけます。

欲望のままに何かを願ってしまうのは、人の心に弱さがあるからこそ。
願いを叶える力が必ずしも邪悪なのではなく、それに溺れてしまったり、そんなものに頼らざるを得ない社会を皆が放置した結果がこの物語なのでしょう。

奇跡などない方が良いのか?
それこそが真の平等なのか?
でも、どうしようもない事情から若くして選択を誤った人が居たとしたら?

単なるバトルファンタジーではなく、色々な事を考えさせてくれる良作です。
心の機微を楽しみたい貴方へ、おススメです!

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