奇想天外なお花つみ転移! 憧れる程幸せになりました……。

脇田家では、トイレをリフォームし、一つのトイレットペーパーを貰いました。

その後からです。

何かと細かいものが消えて行きます。

そして、大切な家族もが少しずつ見つからなくなってしまうのです。

お花摘みには恐怖が待っていたのです。

その向こうは、脇田家の皆さんと愛犬が行き着く異世界となっておりました。

所が、同じ所に転移した訳ではないのです。

祖父母、両親、姉弟、愛犬が、別れてしまいました。

電化製品が使えると言うお家毎転移した者がいる一方で、人魔が近くにいると言う恐怖に怯える者もおりました。

作中、祖母が大活躍する所があるのですが、私はそこが前向きでとても好きです。

私の祖母もお針をしていた経緯がありまして、そんな所に共感を覚えます。

また、人魔が誕生する経緯についてですが、かなり深掘りをなさっていらっしゃると思いました。

作中劇として一つできあがっていると思います。

本作は、環境問題にも切り込んだ意欲作とも言えます。

ラストまで読んでよかったと思ったのは、皆さんの成長です。

一人一人が、それぞれの今までよりももっと輝いていた所です。

そして、最も涙した所は、エピローグとなります。

憧れの風が胸を吹き抜けました。

家族愛を深め、各々が幸せへと階段を踏む所が、あたたかくて素敵だと思います。

脇田家に、幸あれよと祈っております。

是非、ご一読ください。

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