そこに捧げる供物は業。迷えるものがたどり着く。

三者の視点で描かれていく物語。
一つはニンゲン。一つは祀らるるモノ。そして最後に黒きネコ。

舞台は神域。願いはかなわず。ただ、その祀らるるモノの享楽のために、迷いしニンゲンがそこに向かう。

日常のようで、日常でない。神秘の中に、人の業が見え隠れする。
取り持つものは黒い猫。
読み終わった時には、何故か不思議な気分になっていました。

人には見える部分と見えない部分が存在し、人は見ると見ないが選択できる。
心の迷いの中にある、様々なものがそれとつなぐ。

そんな感じを受けました。

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