切ないほどの愛にあふれた、お父さんと家族の物語。

滑稽なくらいにほのぼのとした雰囲気ではじまる物語。
しかし、その雰囲気は客観的なものではありません。
お父さんと家族のおたがいを愛する心、笑われることも厭わない、やさしい心をとおして作られているのです。

非情な外部からの力によってそのあたたかな雰囲気は破壊され、
同時に家族たちも、お父さんの心も無残に引き裂かれてゆきます。

だからこそ、どうぞ、この物語を読んでみてください。
現実の冷酷さに対してあまりにやさしくあたたかく、切ない家族の姿が描かれているからです。

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