自伝であり遺書である

とまと

ゼロ

夕暮れ時の光が水平線から空へと手を伸ばし


昼と夜とを切りわける。


瓦解がかいしたビル群の中、そのいただきにて泣き叫ぶ男


「わぁあああああああ〜んっ!!」


「わああぁああああっん!!!」


血に塗れた両掌りょうてのひらを抱え、苦痛に泣き叫ぶ。


夜のとばりが、男の姿を包み隠しても


悲痛なる言葉だけが、おんおんと鳴り響く

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