キャラクター◎、ミステリ○

Twitterのタグより読ませて頂きました。

ミステリ云々の前に小説として、ひとつの物語としてキャラクターが立っており、動いている事にとても好感が持てます。

そして話の主題である謎ですが、きちんと練られていると思いますしそもそもファンタジーもの隆盛のWeb小説界において現代ミステリは割合数が少なく、きちんと話として成立しているという時点で評価に値するものでしょう。

ですが、個人的な嗜好を用い、そして自らの執筆技術不足を棚に上げて評価させていただくのであれば、その『謎』はかなり単純なものである、という印象もまた受けました。
私がミステリ作品を好んで読むことから多少辛口な評価になるのですが、話の展開として起こり、そして解決される『謎』は先の展開を勿論知らない私でもある程度は予想出来てしまうものでした。ミステリ作品というのは物語に『謎』を展開するだけでなく、読者に対してもそれを投げ掛け、思考させるものであるとも言えます。(『探偵からの挑戦状』が有名であるように)

そのため、個人的な総評としては『物語としてはキャラが生き生きと動いていて面白いものの、ミステリとしてはあと一歩』といった感じです。

勿論これは足りていない、という意味ではなくさらに向上の余地があるという観点からです。
長々と書いてしまいましたが、以後の活躍をお祈りしています。くれぐれもご自愛されながら執筆活動を続けられますようお願い致します。


追伸
『そんな坩堝と化した艇庫に十川戻ってきたのは、十分後のことだった。』

という文がありましたが、恐らく『が』が抜けていると思われます。

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