怖いけど、おどろおどろしい感じとはどこか違う。そう、美しさがあるから。

綺麗な夕陽を見ると、夕陽に向かって飛びたくならない?

物語は、一人の少女が死んだことから始まります。その不可解な死の原因。様々な憶測が飛ぶ中で、主人公はその言葉を耳にします。

夕陽に向かって飛びたくならない? それは主人公の撮った写真も関係します。

死へ誘う美しい夕陽。それを導く少女の声。

そこには、とても魅惑的な響きがあるのでしょう。主人公はその言葉に誘われるように――。

魅入られるというように、美しさの中に恐怖がある。
しかし、そこにあるのは本当にそれだけ? 私はそこにも怖さを感じます。

でも、それを知っているのは、そこに行った人たちだけ。

そして、最後にもう一人の少女が――。

最初は形のなかったものが、少女の知っている主人公の形をとって誘います。
その時に少女の感じた冷たい風。私は、その奥に何かがあるような気がして怖さを感じました。

是非、皆様も感じてみてください。