花のささやな微笑みと欲情


発想が面白いです。

花を愛する、きっとその影には家を空けてばかりだった父の面影が見えているのでしょう。

花に対して強烈な欲情を覚える主人公の描写が鬼気迫るものがあり引き込まれました。

そこに映えてくる花のあざやかさは読むものをうっとりとさせ、同時に毒に侵されたような吐き気も感じさせます。

秀逸な一編です。