感じられる世界観、生きたキャラクター
- ★★★ Excellent!!!
まず、とにかく文章が上手い。読みやすいのは元より、キャラの個性がしっかりしているので、”〇〇は口を開いた”のような記述がなくても、誰のセリフかがわかる。もう、彼らは実在してるというレベルで作者の脳内でキャラが生きてますね。なので、場の雰囲気がストレスなく伝わって来て、気づくと世界の中に没入出来ているという。
時間感覚も長いし、かなり深みのある世界設定で、用語もこの世界独特なものがあるのですが、それが会話やちょっとした表現で、違和感なく、読んでるうちに理解出来て、とにかく自然。つらつらと世界観を説明されないので、退屈なシーンがないです。
キャラのやり取りや、情景を純粋に楽しんでいける。しかもストーリーが面白い。シエラの生まれの秘密だけでなく、他のキャラも謎めいた部分があって、その力も、とにかく気になって、次の話を、時間の限りどんどん読み進めてしまいます。
時々、飯テロ的に美味しそうな食事シーンが出て来るのが、要注意でしょうか。腰を据えて読むなら、飲み物とおやつを用意しておくことをお勧めします。
作者さんのそのほかの作品として、スピンオフ的な番外編、短編もあるため、キャラをより深く知りたい場合も至れり尽くせりです。