頼みの肥溜／A maintainer

“超心理学”という面で少しばかり発展していた2019年のある平行世界。
あらゆる概念が「真神」と総称、神格化、実体化されたことにより、ある程度の未来視が可能になることで秩序が保たれるように見えた世界情勢であったが、現状では反転、混乱を極めるばかり。

それに呼応するかにように北極海で発生し始めた人類史上未確認の物質「地神の汚泥」という半万能物質の軍事利用が戦争の火種となりつつある......まさにchaosなこの世界。

その混沌の最中、とある仮想空間で仲間と共にESPやPSIなどの「次元干渉」や「人智の外」の探求に励む青年が一人。若しくは二人。或いは三人。
A maintainer――――――最期まで「維持」を貫いた彼のシン話。