第5話 世界の窓

時が止まったままの

僕の部屋


風も吹かない閉じた窓


冷めた砂のような世界で

だけど、何かを

ずっと待ってた。


涙忘れた頬に

孤独を隠して



何も起きない

何も感じない



そんな空っぽの部屋に

どんな意味があっただろう?



あの日、

見上げた窓の向こうに


君を

見つけられなければ



ぶっきらぼうな優しさで

君はそっと窓を壊して

僕に世界を見せてくれたね



差し出された指先から

モノクロの時間が回り出して



僕は小さな部屋を

君と一緒に飛び出した。



 

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