概要
これは、義に殉じた男の物語。
時は紀元前250年、ローマ。第一次ポエニ戦争において一敗地に塗れカルタゴの捕虜となっていた将軍レグルスは、カルタゴ側が望む条件でのローマとの講和を実現するための使者として一時保釈され、元老院議場に姿を現した。
登場人物
レグルス…………………古代ローマの将軍、カルタゴの捕囚。
マゴーネ…………………カルタゴ人の官吏、外交官。
マルキア…………………レグルスの妻。
登場人物
レグルス…………………古代ローマの将軍、カルタゴの捕囚。
マゴーネ…………………カルタゴ人の官吏、外交官。
マルキア…………………レグルスの妻。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!ひとりの人間の生き様が歴史になる
カルタゴの捕虜となったローマの執政官、マルクス・アティリウス・レグルスさんが、和平交渉のため特例的にローマへと戻るお話。
歴史ものです。時代ものとは異なりあくまで歴史の一部を描いたものであるため、事実や出来事に関してはかっちり堅実な手触りではあるのですが、でも同時にウェット(というよりは情緒的)な切り取り方をしているところがとても魅力的なお話。
キャッチである『これは、義に殉じた男の物語。』という文言の通り、〝義に殉じた男〟であるところのレグルス個人の物語であり、つまり登場人物のミクロな視点に寄せて描かれたお話です。例えば、文章そのものが一人称体である(=マゴーネさんを通して見た出来事…続きを読む