主人公・ベテルギウスの人間味あふれる「豪快さ」と「調子の良さ」が魅力

舞台となるパルテミラは、古代ローマ帝国が栄えていたころの砂漠の国です。
女帝の治める国で、帝都は男子禁制。
なのに、男性である主人公・ベテルギウス将軍は、この帝都で暮らすことになります。
この物語は、彼が「神秘の国パルテミラ」での生活を綴った手記となっております。

パルテミラで特筆すべきところのひとつは、魔法から生まれた「幼精」という少年の姿をした生命だと思います。とても美しく儚く、けれど、決して夢のような存在ではなく、ひとりひとりに悩みと人生があります。
また、女性ばかりの国なので、とにかく女性が強い! 将軍であるベテルギウスと互角に戦います。

しかし、やはり、もっとも注目すべきところは、ベテルギウスの人柄です。
情にもろく豪快で、唖然とさせられ、くすっと笑わせてくれます。
彼の魅力が、周りの人々に大きな影響を及ぼし、それがすなわち、この物語である、と言っても過言ではないと思います。


こちらの作品、私は先行公開されたブログで連載を追っておりました。
そのため、結末まで知っておりますが、詳細はぜひ、その目でお確かめください。