もしかすると読者である私自身も、彼女らとどこかですれ違ったことがあるのではと思うほどに、非常に身近であり、そしてリアルな世界観。想いが成就するよう願う乙女心ではなく、多くのモノを嫌い、そしてタイトルである「堕ちてよ」と望むことで、先述したような身近さを保ちつつ、一個の独特な物語として静かに本心を訴えかける。
叶うはずのない願いを抱く主人公。いっそのこと、堕ちて仕舞えばいいのに、と願う主人公。これを「怖い」と捉えるのもありですが、わたし的には当然なんだと思います。好きな人の全てを知っていたい。独占したい。そう思ってしまうのは、好きだから。叶わないけれども酷く醜くとてつもなく美しい作品をありがとうございました。是非読んでください!
キマスネ。実に良い言葉です。
ありきたりな物語かと思いきや鳥肌が立ちました。掌編における起承転結の極致をみる思いです。
私自身百合モノが好きなので興味を持ってこの小説を読みました。 恋の煩わしさ、甘さをリアリティのある心の声が語っている。 「堕ちてほしい」思いがどろっと書かれている。 このような作品をこれからも読んでいきたいですね。
短く、すぐ読める作品でした。夕暮れの陽光が差すバスの中を想像しました。女の子の淡い、強い思いが込められた短編で、百合ジャンルをサクッと読みたい人におすすめです。メールの描写があって、個人的に『いいな』と思いました!堕ちてよ、と言う女の子の心意がどういうものなのか、ぜひ読んでみてください!