まさに現在進行形。

物語は兵庫県神戸市中央区の、阪急花隈駅から始まる。
神戸でも、どちらかといえば有名では無い地域だろう。駅は地下で薄暗く、地上には昔ながらの商店街(モトコー)や、花隈城跡という公園とファッションホテルがある。
地元民なら成程と思い、そうでない読者にも"どこかで見た風景"として描写されている。
また、主題が時機を汲み取っているあたりも、読み手は続きを読みたくなるのではないだろうか。
フィクションと現実を、あやういバランスで保っている。
読者も奇妙な感覚を覚えたら、用心したほうが良い。

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妖魅夜暁