花火

ジュン

第1話

彼女は言った。

「最後に線香花火しようか」

「『最後に』なんて縁起でもないこと言うなよ」

「ごめん。線香花火のさびしさがわたし好きなの」

「さびしさが好き……」

僕は思った。

「彼女は僕と別れたいのか……」

彼女は言った。

「私たち別れた方がいい……」

「どうして」

「価値観の違いを感じたの」

「価値観の違い……」

「あなたは、爆竹が好きなんでしょう」


終わり


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花火 ジュン @mizukubo

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