概要
時代に翻弄された川島芳子の生涯を顕彰!
清王朝最後の王族・第十代肅親王善耆(ぜんき)の第十四王女・愛新覺羅顯㺭(けんし)として生まれた少女は、軍部・民間の野望渦巻く大陸での成功を夢見る大陸浪人・川島浪速の養女に献呈された。そのとき、実父の肅親王は互いの利害が一致する養父に「君に玩具を進呈する。なにとぞ可愛がってくれ」と言った……。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!残酷な時代と運命に翻弄されながらも誇りを失わなかった男装の麗人
川島芳子。歴史の授業で名前だけは聞いたことがある人も多いだろう。
実をいえば投稿者もそれほど詳しくなく、『男装の麗人』というキャッチコピーを一人歩きさせて無知にもかっこいいなあとしか思っていなかった人間である。実際、現存している写真は凜々しくかっこいいのだが、彼女の生涯については朧なままおりよくこちらの作品に出会えた。
彼女は実在の人物であり本名は愛新覺羅顯㺭(あいしんかくらけんし)。中国・清朝の正真正銘の王女である。ラストエンペラー・愛新覺羅溥儀(ふぎ)と同一族で幼い頃に日本人の養父に引き取られた。
生まれた祖国と育った異国で運命に翻弄されながら愛する祖国の復興を願い、自分を売り…続きを読む