阿O正伝

ジュン

第1話

「必ずまた阿O!」

「わたしたち、また阿Lかしら」

「君は、もう阿Nというのか!」

「会いたいけれど……」

「けれど……」

「わたし、手紙もうまく書けそうもないわ」

「うまく書く必要なんかないのさ!書こう書こうという気持ちがあれば、不思議と相手に届くものだよ!」

彼のその言葉に、わたしはうれしくなった。

わたしは言った。

「約束はできないのだけれど、あなたへのラブレター『阿O正伝』を書き上げたいわ」

彼は言った。

「『阿O正伝』を上梓してくれるのか!僕のために!」

わたしは言った。

「阿Y恋心が、否応なしにわたしをそうさせるの」

わたしは続けて言った。

「阿Oという気持ちが続く限りのはなしだけれど」


終わり

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阿O正伝 ジュン @mizukubo

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