エンディング
か、勝った! あっぶね、イリーチナマジで死ぬ手前だった。
前線に出したのは失敗、キュア・ハート選んでなかったら、割とマジで死んでた。
ただ、敵の耐久はそこまで高く無かった、ファストアクション2発とフェローの援護
イリーチナのエネルギージャベリン、残りHPも魔法で確り削って撃破出来た。
戦利品回収だが、剣のかけら11個、それ以外は。悪魔の結晶2個と白い皮膜(2500G)が一枚だけ。3部位なのに、少ないなぁ、上手くない、悔しい。さてと。
>>魔神に勝利したら、「エンディング」へ
・エンディング
1.アレクサンドラとイリーチナ
テオはエゼルヴを討ち果たす。その屍は、闇よりも昏い虚ろな奈落の底へと沈んでいく。後には巨大な奈落の核が残されていた。
「今度は、姫様をお守りする事が出来た。これも、貴公が力を貸してくれたおかげだ。心から感謝する」
「どういたしまして、何、俺も故郷をひいてはオクスシルダを守りたかっただけさ」
アレクサンドラの視線の先には、青白い光の輪を纏う白銀の衣に身を包んだイリーチナの姿があった。
アレクサンドラは、3.000年余り前の戦いでイリーチナを死なせてしまったと言う後悔を、ようやく晴らす事が出来たのだ。
「サーシャ。無事でよかったわ」
ふいに、イリーチナがアレクサンドラの方を向いて、手をふりながら、駆け寄って来ようとする。アレクサンドラはそれを制止すると、もう一度テオに感謝の言葉を告げて、イリーチナのもとに駆けていく。
「…………仲良きことは美しきかな、ですよね、師匠、さてと、まだ戦いが終わったわけではなさそうだな」
テオはイリーチナがアレクサンドラに飛びつくようにして抱きつき、幸せそうに笑っているのを見る。奈落の核を破壊すると、その光景も歪みの中に消えていきそこに生じた亀裂の向こうに、現実世界のオクスシルダ周辺で行われている戦いが垣間見えた。テオが、その亀裂から魔域を脱出しようとした時、背後からアレクサンドラに呼び止められる。
アレクサンドラは、イリーチナとともにテオに歩み寄ると、丁寧に折り畳まれた
護衛騎士のマントを差し出す。
「これを受け取ってくれ。結局、私は貴公の力無しでは姫様をお守りする事ができなかった。故に、護衛騎士を辞する事にした。以後は、親友として、姫様をお支えしていくつもりだ」
「そりゃ勿体ない、だが……それもまた一つの幸福への道か」
「貴方に、サーシャも、わたくしも救われました。そのマントは、わたくしたちからの感謝の気持ちです。どうぞ、お受け取り下さい。それから、もうひとつ、わたくしから、お礼を申し上げたい事があります。貴女は、わたくしの親友を取り戻してくださいました。護衛騎士になった時、わたくしは忠実な騎士を得た代わりに親友を失ったのです。けれど、今日、わたくしの下に親友が戻ってきてくれました。それが何よりも嬉しいのです」
「左様でございますか、何、美しく可憐な乙女の笑顔を守り得る事に尽くすが傾奇者って奴なんだ、気にせんで下さい」
「実に貴公は風変わりな男だな、貴公と奈落の魔域で共に戦えた事、嬉しかったよ」
「はっはっは、褒めても何も出ないぞ、では……さよならだ」
テオは護衛騎士のマント/遺品アレクサンドラとアビスシャード×脅威度個獲得。
エルゼヴは11レベルなので11個獲得。
そして、微笑みながら手を振るアレクサンドラとイリーチナに見送られ、魔域から脱出した。きっと今生の別れだろう、また会う日は来ない、少し寂しいな。
2.オクスシルダの英雄
魔域を脱出したテオは、直後からオクスシルダの防衛線に参加した。
魔神の群れは、まるで麦畑に群がる蝗のように押し寄せたが、テオ達は激戦を戦い抜き、3日後、東西へと分散進撃していた味方部隊が来援して、ついに勝敗は決した。魔神の群れの殲滅に成功したのだ。
帰還した各部隊からの報告によれば、【峡湾】【雪森】【凍原】の3つのエリアに跋扈していた魔人の多くを撃滅する事に成功したらしい。
テオは「オクスシルダのクエスト3)魔神殲滅作戦への参加」を達成した。
20000ガメルの報酬を受け取り、★5つを受け取る。
こうして魔神殲滅作戦は成功し、コルガナ地方北西部における奈落の大侵蝕の影響は、その多くが取り除かれたのだった。しかし、これで魔神との戦いが終わった訳では無い。魔神の脅威が薄まれば、蛮族もその獰猛な牙を向いて動きを強めるだろう。
そして、この戦いにおいて奈落の魔域からの生還を果たし、オクスシルダ防衛に多大な功績を上げたテオの名は、「オクスシルダの英雄」として、戦いに参加した多くの守人や冒険者たちによって広く喧伝される事となった。
さらに、戦いの直後、精鋭の守人たちを率いて、コルガナ地方北西部の救援にやって来た冒険者ギルド本部の戦士長、夜の目の狼、ワナギスカもまた。
(ワギナスカはリカント/男/83歳だ)ルルブにも乗ってる公式NPC
「この地に我が牙は必要ない。なぜならここにはオクスシルダの英雄がいたからだ」
「そこまで言いますか、そうですね英雄が確かに……いました、5人もの英雄が」
「ほほう? 5人もそれはお前と他に誰かな?」
「俺は英雄じゃないです、ただの傾奇者ですよ、本当の英雄は魔域で見た彼彼女らのような人達だ」
「随分と謙虚な傾奇者もいたものだ、己を大きく見せようとする気は無いのかね」
「英雄の力を奮って得た名声で傾奇者と呼ばれる程、落ちぶれちゃいないのでな」
「そうかそうか、だが、今この場にいるのはお主だけだ、甘んじて、その5人の分の名声を受け取るがよい」
「…………致し方なし、そうしましょう」
賛辞を贈られるが、テオ自身は英雄は自分でなく、あくまで奈落の魔域で出会った彼らこそが英雄だと思っている、まぁ、それは後々なんらかの形で発表しよう。
ただまぁ、ここにいる彼らにとってはテオこそが英雄。
テオは「称号:オクスシルダの英雄」と、100点の名誉点を獲得する。
3.奈落の大侵蝕のその後
これからテオはどうする?
まだ、最初に決定した冒険の目的を達成していないのなら、コルガナ地方北西部での冒険を続けても良い。さて、テオはと言うと。
某日 エルヤビビ
「師匠、色々ありましけど、落ち着いたので墓参りに来ました」
テオはオクスシルダでの激戦の後に故郷であるエルヤビビへと戻っていた。
勝手知ったる庵の隅、かつての師、マクスウェルの墓にアングレカムの花を手向け
祈りを捧げていた。やがて長い祈りを終え庵の中へと戻り、朝飯の支度を始める。
「よっす、テオ、朝飯貰いに来たぜ」
「よく来たな、朝飯をやるのはいいが、材料代は出せよ」
「へいへーい、しっかし、お前も出世したな、村の悪童が今や英雄とはね」
「言ってるだろ、俺じゃなくて、俺と共に戦ってくれた多くの追憶こそが英雄だ」
「まーたそれだよ、その証拠は? お前と戦ったって言う証拠」
「あの遺品達だ、彼彼女らの想いが沢山つまったな」
朝飯の準備をしていれば、共にコルガナ北西部を周り共闘し続けた同郷の友人が朝飯を預かりに来た、テオは友人が来るのも予見して余分に用意したそれをテーブルに置く、同郷はついこの前まで、村でどうしようもない、悪童と言われてたテオが今やオクスシルダひいてはコルガナ北西部を救った英雄扱いなのを言って来る。
テオはそれにいつも通りの反論を言う、同郷の返しもいつも通りだ。
それにテオは庵の隅に転がる沢山のかつての壁の守人の遺品を指差す。
「でも、伝承には残っていても、書物に残ってないんじゃなぁ」
「なら俺が作ってやる、師匠に書物の書き方も習ってるんだ、遺品全部集めてそれについて、全部補足した完璧な研究記をな!」
「おいおい、マジか?」
「大まじめだぞ、手始めに凍原の探索と各地で情報収集だな」
「ははっ、英雄になっても、傾奇者は傾奇者か、でもお前今本拠はグランゼールだろそれも何か大切な人残してるんだってな?」
「いい情報収集の腕だな、だが、この地の謎と問題もまた気になる、グランゼールに残した二人なら大丈夫だろう、片がついたら、すぐ帰るつもりさ」
「そうかい、俺はしばらくのんびりさせてもらうぜ、一応、俺の情報でテオに渡そうと思っていたものは、手紙とかにして酒場に預けてるから上手く使えよ」
「構わないよ、それは助かるな、それでは行って来る」
「おう、行ってらっしゃい」
と言う訳で、作品タイトルを変えて、まだまだテオの冒険は続きます!
以下、次作!
デモンズライン―追憶の守人― ~傾奇者奈落冒険譚!~ HIRO @iaiaCthulhu1890
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