知りたくない事と、知ってはいけないもの。

 友人と一緒に学校を訪れた主人公。その学校には不気味な怪談があった。誰もいないところから聞こえてくる赤ん坊の声。それを耳にしたものはこの世ではない場所で、永遠に彷徨うというものだ。かつて自分が生んだ赤ん坊を、殺した生徒がいたため、そんな噂があったのだろう。
 主人公は先輩との間に、新しい命を宿しているように感じていた。しかし誰にも打ち明けられず、検査もできないままだった。友人がOBとして部活に挨拶に行っている間、主人公は教室で休むことになった。約束の時間となり、職員室に向かおうとした主人公の目の前に、奇妙なものが現れる。
 猫のような声。老人のような表情。
 そして、次々に現れる怪現象。

 果たしてそれは――。
 そして主人公の運命は?

 方言の可愛らしさと、不気味な恐怖が相まって、引き込まれました。

 是非、ご一読ください。