人に為り代わる『胴の面』の退治譚

妖怪物の昔話としてとてもよく出来ていて、そのまま古文の妖怪話集に載ってそうな作品でした。
化物が上手く人に擬態しているも、その形態から戦闘には不向き。というのが正しく化物っぽくて良かったです。そういう生態なんだから仕方ない。
最後にすんなりと解決してないのもいいですね。『こういう事があるから気をつけよう』という教訓的な話にも読めます。
第二回こむら川小説大賞のテーマの『擬態』も二重にかけてあり、この完成度の作品を一番槍で仕上げるのは流石!

後、藩主の槍捌きと偽教授さんが自主企画の一番槍なのがシンクロしていて、作品外で少しニヤリとしました。