エピローグ 桃香からの手紙
地の文さんへ
お元気ですか。
あのあと桃香は、まるでゆめから目がさめた朝のように、
自分の部屋のベッドで横になっていました。
あのことはゆめだったのかと思ったのですが、
桃香の手にはけんがかかれた1まいのカードがあって、
これは地の文さんがのこしてくれたのだと思いました。
そのカードを見ていると、あの桃太郎の世界や、
その他にも桃香の知らないたくさんのいろいろな世界が見えるようで、
なんだか楽しくてふしぎな気持ちになります。
あいかわらず、お母さまは桃香を桃子とよぶし、
いつもおこってばかりでかなしい気持ちになりますが、
それでも、少しずつ桃香のことをわかってもらえるように
桃香も言葉をかえすことができるようになってきたし、
お母さまの知らないいろいろな世界のことを桃香は知っていると思うと、
なんだか小さなことのように思えてきたのです。
たぶん、これが地の文さんが伝えてくれた
『勇気』の使いかたなんだと思います。
これからも、桃香はがんばっていこうと思います。
くじけそうになったら、あのけんのカードを見て、
地の文さんといっしょにおにたいじをしたときのことや
他のいろいろな世界のことを考えて
『勇気』をもらおうと思います。
それでは。
ついしん
桃太郎を学校の図書室で読みました。
かんたんなおはなしだったけれど、
読んだことで、地の文さんがあの世界の中で、
いろいろ考えてくれていたことがわかりました。
本当に、ありがとうございました。
桃太郎の地の文です。この度の桃太郎におけるチート付加の経緯についてお話します…… シャル青井 @aotetsu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます