この町は、待ち続けることができる素敵な街なんだ

人の手で作られた自然に囲まれた、人の手で作られた町。
それが武蔵野。
キャンパスや図書館が並ぶ杜の街に、祖母のブックカフェがあった。

濃いコーヒーの香り、微かに交じる古い紙のにおい。
そんなブックカフェで祖母から依頼されたこと。
――待ち人をお願いするよ。
主人公は待つ人になることを決意する。

時間に追われる現実を忘れたくなる作品。
読み終わると、自分も何かをゆっくりと待ちたくなるのが不思議だ。

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