異世界転生でチートですが、殺伐とした雰囲気はなく、ゆる~い感じの作品です。
それぞれ個性的でかわいい三人娘に、謎や危機的状況はあれどほのぼのとした世界観、そしてそれを損なわないテンポの良い展開。読んでいるだけで居心地の良さを感じ、難なく異世界に入り込むことができます。
居心地が良すぎて「え、ここ実家?」ってなるくらいです(言い過ぎ
作者様がプログラマーということで、それが魔法の設定に活かされており、斬新でありながら説得力のあるものとなっています。
書き手としても「こういう魔法の設定もありなのか!」と驚かされました。
万人向けで読みやすい、ただならぬ一品でございます。
この作品の一番の特徴は、なんと言っても読みやすさ。
作者様の職業を生かしたタイトルも、なんだか親近感が湧いてきます。もちろん、内容もタイトルを裏切らない充実度の高さ。魔術との組み合わせは、読むだけでワクワクとした気持ちになり、読み終わると「え?続きは?」と思うほど夢中になっていることに気がつきます。
1日1回と、更新ペースも早めです。(いつも更新ありがとうございます!)
ミシャがとにかく可愛い!憎めない!社畜美沙の時代を思うと、これからもっと幸せいなってほしい!!!
また、それにまとわりつくように好意を抱くルルも好きです。
展開だけではなく、キャラクターも大事にしていることが、文章からヒシヒシと伝わってきます。
そんな異世界紀行へ、ぜひみなさんも旅立ってみてください。
本当は全部読んでから感想を、と思っていたのですが、第3話の魔術表現を見て、「あ、やっべ! 好き!」となったので書きます。主に頭の悪い感想です。
要約すると、このお話はブラック企業出身の主人公が美少女に転生し、美少女の仲間たちと旅をするというもの。前述した通り、私は前世の知識(作者様の知識)と魔術を組み合わせているところに魅力を感じました。単語によって魔術を構築する仕組みは、その組み合わせにより無限の可能性を生み出す装置でもあります。小難しい詠唱も好きですが、簡略化された中で生み出される魔術は、それとはまた違った印象を与えてくれます。
この話はタイトルにもプログラムに因んだ単語が組み込まれているので、それだけで作者様のこだわりを感じられます。プログラマーさんというだけあって、この作者様にしか生み出せない作品になっています!
コミカルなテンポで繰り広げられる物語は、主人公のように疲れた社畜プログラマーの心にも響く一作でしょう。
皆様もぜひ、ご一読ください!
ブラック企業に勤めている主人公が気づけば転生し、異世界で仲間とともに冒険するハイファンタジー小説です。
少しずつ読み進めさせていただいているのですが、とにかく毎回面白い!
小説って離脱してしまうポイントがあったりすると思うのですが、貴作は一切見当たりません。読者を掴んで離さない!
物語の構成力がプロ並みだと思います。
また、話タイトルや魔法にもSEの知識が存分に生かされています。もちろんSEの知識がない人でもとても楽しめますよ! 勉強になるくらいです(笑)
そしてダンジョンでの出来事や人々との出会いにはたくさんのドラマがあります。
詳しくは是非貴作をお読みくださいませ。
書籍化レベルの作品だと思いますので、読んで絶対に損はしません‼
私も一ファンとして作者様を今後とも応援しています(*^^*)
ブラック企業で働いていたシステムエンジニアの美沙はデスマーチの末に倒れ、気付けば異世界で目を覚ましていた。美沙はミシャとなり(ついでに若返って)、そこでドワーフのルル、エルフのディアナと出会い、プログラマーの知識と思考法を活かして魔法を効率的に構築し、世界各地のダンジョンをめぐっていく‥‥。
『三人娘の異世界メンテナンス紀行』〜旅と出会いと時々ダンジョン〜は、三人娘の世界を守るための旅を描いたものです。ただ悲壮な冒険ではなく、どちらかというと春の日差しに包まれながら三人と一匹、そして周囲の優しい人たちによって、ほんわか解決していく物語です。
他のファンタジーと違うのは主人公がSEであること。そうか、魔法の考えをSEの視点で考えたらこうなるんだ、という発想は新鮮な驚きと楽しみを得ることができます。また世界を守るといっても、ダンジョンへ行って、管理室へ行ってメンテナンスや訓練を行うという、システム維持の為の旅といっていいでしょう。詳しくは本編を是非読んで欲しいですが、そのメンテナンスで世界のいろいろなダンジョンへ行く毎に世界の成り立ちや、謎、そして攻略の過程で多くの仲間たちと知り合うという、読めば読むほど深く、楽しく読者をこの世界の奥底に誘ってくれるでしょう。
タイトルも凝っていて、プログラム関係の用語のタイトルはうまくそのお話の世界観にマッチしています。特にお気に入りなのは五十八話の「ゲートウェイの向こう側」です。タイトルのセンスも、話の内容も見事で唸ったものです。後は「上長承認の必要性」「バックドアかの方から来ました」などタイトルを眺めて話を想像するだけで楽しいです。慣れてくると物語を読む前にタイトルから話を想像できて、それがはまった時には思わず嬉しくなりました。
最後に主人公たちの魅力を。やはり主人公のミシャの明るさと前向きさが魅力です。異世界に来て覚悟や悲壮感や全能感など全く出さず、笑顔で困難を乗り切っていく様子は、読み手に、この物語をただのファンタジーではなく、日常で疲れた時の癒しの物語として受け止める事ができると思います。
本当に最後に一言。皆さんIDとかpassはadmimとかpassword等、安易な設定は止めておきましょう。世界を救うメンテナンス要員になってしまうかもしれませんからね。
毎話SE知識やオタク知識を捩った一捻りある言い回しが、各話タイトルからもお分かりの通り秀逸です。
魔法には種類が色々ありますが、本作はある程度の客観性が担保されているような特性がある魔法が登場してきます。
その魔法の特性の裏に垣間見える大きな法則の存在は、プログラムの原理や応用と親和性があり、これが本作の魅力を引き出しているように思えます。世界観に説得力を持たせ、コンピュータ関連の知識と相乗し、時々出る用語ツッコミにはコメディ要素を加えています。
しかし個人的に思う本作の一番の魅力は、そうした知識や魔法の特性ではなく、万人受けする癖のなさ、各話安心して楽しめる安定感だと思います。まるで著者自らが発見した大きな創作のルールが背後にあるようです。
著者の卓越した技量から紡がれる楽しいミシャ達の冒険は読者に素晴らしい体験を保証してくれます。毎話信頼できる面白さが欲しい方にお勧めです。