奇妙な男が導く、目を背けてきた暗い希望

奇妙な夢に悩まされる女性が、苦しみながらもその正体にたどり着くまでの物語。
とにかく全編を気味の悪いモチーフが埋めています。夢の中の魔女、入水自殺、魔女狩り。とりわけ印象的なことに、ある意味で主人公の導き手となる瀬戸という男でさえ、不気味な存在として描かれています。でも、だからこそ、主人公が発見するひとつの答えのグロテスクな要素を、うまく表しているようにも思います。
怖い、でも目の離せない、求心力のある作品でした。

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