「無貌賞」参加作のなかでとりわけ怖い

物語の鍵となる「赤い糸」を強調する緻密な色彩配置が勉強になり 思わず色の表現をメモりました
5月のまだちょっと冷たい風のさわやかさまで伝わります

たしかに糸は結びまちがうものですね
自分はだいたいの赤い糸は引っかかったり絡まったりして私たちを縛りつける縁になっていて
その赤いいびつな網のなかで私たちはなんとか生きているとすら思います

だからこそ、自分は「こどもの日」に、結び違えた糸を切りにやってくる「それ」におそろしさを感じました
ホラー・ミステリ系の作品が多い無貌賞の参加作のなかでも
とりわけ怖かったなあ

その他のおすすめレビュー

ネツヤマさんの他のおすすめレビュー18