蔓人間

作者 東 京介

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★★★ Excellent!!!

はて、蔓人間とはなんだろうか。

タイトルに惹かれて読み始める。

罪人は己が「死ぬべき」だが「殺していない」と言う。
介錯の立ち合いが「要」・「不要」と話す。
そうして切腹は執り行われるが、その先に見た怪異は……。

いったい蔓人間は、なんの暗喩だったのだろうか。

読み終わってからも楽しめる。
そういう小説でした。

是非、興味のままに読み進めて、読み終わった後に考えて見てください。
考察が好きな方、つまり読書が好きな方にお薦めします。

★★★ Excellent!!!

死なねばならないと口にしながら、斬ってはいけないと嘯く男があった。
奇妙で面妖な男である。
だが、斬らねばならないとなった。そして斬った。
つまり男は斬られてしまうこととなり、その真意は斬られて初めて語られる。
さて、異様なりし異容の語りの、はじまりはじまり。

短いながらも、引き込まれるような筆致で書かれた怪異譚。
淡々とした語りで進む話は、小泉八雲の怪談や山岡元隣の百物語評判の中に紛れていても、あるいは違和感を覚えないかもしれない。
その「男」の存在のつかみどころのなさが、背筋を束の間冷えさせる。
蒸し暑い夜、じっとりと汗ばむ中で読むのがお勧めかもしれない。

★★ Very Good!!

とにかく意表を突かれました。後半は想定外でした。まるで○し木(ネタバレ防止のため伏せ字)のように増殖する物の怪とは思いませんでした。脱帽です。
これだけで人類対○し木生物の戦いの長編にもできそうですね。

第1回無貌賞へのご参加ありがとうございました。
https://kakuyomu.jp/user_events/1177354054897276302