見間違えたかもしれない翼竜と、確かに見えた希望

地平線の彼方にプテラノドンを見た、という魅力的な導入で始まる本作は、現代に現れたプテラノドンそのものの存在可否によるSF的な面白さはもとより、そこから主人公の少女が抱いた希望と目標に重きを置いています。爽やかな読後感で、昨今の陰鬱とした空気とは無縁の澄んだ海のような作品です。元気を貰えました。