これぞ純文学、といった感じでした。まさに小説です。吉本ばななを思わせるような豊かな表現力を感じました。個人的に好きなタイプの文章です。ファンになりそう。
絆という言葉があまりにも「縛る」というニュアンスが強すぎて苦手なのですが(あくまで、個人的に)、この物語はまさに、かつて強く結びついていたふたりの関係の、ゆっくりと後戻りしようもなくほどけていく様子…続きを読む
テクニックも構成も抜群、お若いのに一体なにを読んで育ったのかな、一晩ヒザを詰めて語りたいくらいです。この手の物語は、いきおい私小説風になりがちですが、適度な距離感が心地よく、わたしのような人生…続きを読む
ひとは矛盾のなかで呼吸をしている。《私》もあなたもわたしも。おとなになるということは矛盾を飲みこむことで、おとなになったというのは矛盾を味わえるようになることかもしれません。読んでいるとき、視線は…続きを読む
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