千年ぶりに目覚めた貧相な王子様が理想通りだったので、生かさず殺さず支えたい。

筋肉ムキムキな騎士が大の苦手なお嬢様・アンジェリカ。
「腕の立つヤツ、全員滅びろ」をモットーに、貧弱でもやしな王子様に巡り合える日を夢見ている。
そんなある日、古城で青白い顔の王子様を発見。
漆黒の棺桶に横たわるその姿は、眠り姫ならぬ眠り王子。
「見て……！千年も眠り続けているのにクマがあるわ。なんて素敵なの」
身体はガリガリ、頬はコケている王子に
一目惚れしたアンジェリカは、彼を連れ帰る。

医師の見立てでは、「この方は魔力切れで眠っているらしい」とのこと。
それを聞くや否や、魔力水の点滴を開始。
「見れば見るほど、理想的なガリガリだわ。ひと目惚れって本当にあるのね」
目覚めた彼は、千年も前に絶滅したといわれている始祖の魔法使いらしい。
「絶対に結婚してみせる」と意気込むお嬢様と、千年ぶり…続きを読む