第338話 書いてたの消えちゃったので短めです(´・ω・`)

まあ助けなんてこないんですけどね。


お義兄さんの武器は俺と同じ脇差だ。

これがまたやりにくいったらありゃしない……体術との組み合わせでくるもんで、お義父さんとはまた勝手が違うんだよね……関節ごきっとやられるわ、ずっぱり片腕落とされるわで散々な目にあった。


「かひゅ」


「あがっ」


最終的には相打ちにもっていったけどな!

お義兄さんに喉元ずっぱりやられたけど、カウンターで俺の腕がお義兄さんの胸を貫いた。



……ごめん。貫いたは言いすぎた。

切断されて鋭利になった骨を胸に突き立てただけである。


ただ心臓には達したようで、胸元に赤い染みがどんどん広がっていく。

このまま時間が経てばそのうち死亡判定出るだろうけど、それはこちらも同じ。


目や首なら刺さるだろうと押し倒すように飛び掛かり、腕を振りかぶるが……そこで時間切れとなり、再び開始地点に無傷で戻された。


「骨で刺されるとは思いませんでした」


「尖っていたんでつい……」


出来心でさしちゃった。



いやまあ、出来心で骨を突き立てられるとかたまったもんじゃねえな。

でも、他に良い手がなかったんだよ……脇差はまたどっか飛んでいってるし、左腕骨折の右腕欠損ですもん。

蹴っ飛ばして距離とっても武器がまじで無いぶん不利だし、噛みつくよりはましだろうって思ってさ。


ほら、なんだっけ、戦国時代の有名な言葉にあるじゃん。

武者は犬ともいへ、畜生ともいへ、勝つことが本にて候だっけ?

勝てば良いのだよ勝てば。



今回は引き分けだけどな!




「……ふむ、だいぶ動きが良くなってきた」


「あ、本当ですか?」


その後も交代しながらひたすら二人と斬り合っていたのだけど、休憩のタイミングでお褒めの言葉を頂いてしまった。

……今まで動きはダメダメだったってことなんだろうか? ありとは言ってくれたけど、やっぱ嚙みつきがダメだったんだろうか。


「大振りじゃなくなりましたね」


なるほどそっちか。


「モンスター相手だと必要なんだろうが、こうして防具付けずに斬り合うのであれば不要だからの」


「当たれば斬れますからねえ……」


人間の皮膚や筋肉は刀に対してそこまで耐えられる訳じゃない。

それなりの速度で刃があたればすぱっと切れてしまう。


これがモンスター相手だと、固い皮膚や甲殻なんかを突破する必要があるので、どうしても思いっきり振りかぶって叩き付ける必要が出てくる。


それが対人でも出てしまっていたのだ。


ただ何度も斬り合っているうちに自然とその辺りは修正されていった。

特に意識をしていた訳ではないのだけどね……まあ、ほぼ実戦といえる形式での訓練は得られる経験値もでかいってことだろう。


前半は噛み付いたり、骨ぶっさしたりと刀はどうした? ってな状況になっていたけれど、後半は死亡判定でるまで刀で戦えるようになっていたしね。



「む?」


「これは……」


「ん??」


喉も乾いたし、一度上に戻ろうかと三人で二階に戻ったのだけど……戻った瞬間その場にいた連中から一斉に視線を向けられる事となる。


「え、な、なに??」


いったい何があったのかと三人で戸惑っていると、その場にいた連中から一人こちらへ向かい駆け寄ってくる奴が居た。


どうしよう、切り捨てていいのだろうか? そんな風に俺が戸惑っていると……そいつは俺たちの前で立ち止まり、凄まじい勢いで何事かを話しはじめた。



「なんて??」


何いってるかわからんぞ!

日本語だと思うんだけど……薩摩の方言? いやでもここまで何言ってるか分からんもんだっけ??


ちらっと横にいるお義父さんとお義兄さんに視線を向けるが……だめだ、二人とも頭に?マーク浮かんでるぞっ。



まじで、どうしよう。

誰か言葉わかる人おらんかな……と周りにいるほかの連中へと視線を向けると、中から年嵩の男性が出てきて……目の前で喋りまくってる人の頭に拳骨を落とした。



「お前は少し落ち着かんか!」


「んがっ……でいなこつしもした!」


「なんて??」

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家の猫がポーションとってきた。~どこからとってきた!?(||゜Д゜)と思ったら我が家の庭からだったので、飼い猫と一緒にダンジョン攻略していきます~ 熊ごろう @kumagorou180303

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