神獣の飼い方

　水晶の海に流された。そこにあるのは創生の樹、たもとにいるのは、白い神。
　ただの面白半分に試練を受けさせら、それを越えてしまった。興味を持たれて、眷属にされた時、元いた世界に呼び戻される。待っていたのは、向こうでの知識や肉体を求める魔に連なる者達。
　だけど、彼らは忘れている。自分が求めている者が何者であるか。
　どれだけ、齢を重ねたとしても、到底届かない座に到達した神獣が何者であるか、その身を持って知る。失敗し、廃棄された世界と神を喰らってきた神獣が、人の世に放たれる。