金>命 平然と天秤に掛ける現代社会の風刺

 良い作品。ディストピアにおける世界の非情さ、権力者の醜さ、そして必死に抗い奔走する(権威的に)力なき者たち――そんな理不尽な実情を深掘りせずとも簡潔に分かりやすく綴られている。
 そして金>命。これは主人公たちの世界観の事でもあるし、飽き性な国民やその心理を逆手に肥やしにしようとする企業や国の事でもある。作品の締めの部分も息苦しい世の中には必要だなぁと思った。

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