あとがき

 どうも、星野です。

 今回の作品に際し、これだけはまず、言っておきましょう。

 短い! コンパクト!

 さて、この作品についての解説に取り掛かっていくのですが、こちら、台詞が全くないという独特な形態を取っています。

 ここから僕が拙いながらに描こうといたしましたのは、『支えてくれる友』の姿です。『友』と言ってもただただ一緒に遠出したり、SNSで頻繁に連絡を取り合うだけといった友のことではありません。あなたがどれだけ苦しみ、悩んでいても、見捨てず、ともに分かち合ってくれる、いわば戦友のような存在のことです。そう、そんな戦友に交わす言葉などいらないのです。それは、日本特有の『一から十を知れ』というようなある意味冷淡な文化を言うのではなく、もっと暖かくて、優しいものです。違いは何かを説明しろと言われたら、それはそれで難しいのですが……。

 そんな理想の親友なんて見つかってるわけないよという方も、もう隣にいるよという方も、まだまだ人生経験の足りない僕から、これだけは言わせてください。そのような『友』は、世界中探してもそうそう見つかるものではありません。どうかどうか、そんな『友』が見つかったのなら、彼もしくは彼女との関係を大切に、抱きしめてください。いずれあなたの一生の支えになる日が来るかもしれませんから。

 ここからは夢をぶち壊すような主題理解の参考事項のお話ですが、物語中の星空は人間の集合体たる社会を、境目のない単調な砂漠は目的のはっきりとしない人生を表しています。主人公は果てのない砂漠で、身も心も挫けそうなとき、自分以外の旅人の存在を知って再起し、最終的には世界をもとのサイクルに戻すという人世の使命を完遂できたわけです。

 ちなみに主人公の旅人は女の子で、彼女が途中で出会った懐中時計の鎖をなくしていた旅人は『彼』と呼ばれていた通り男の子という設定です。「それがどうした!」という声が聞こえた気がします……。

 最後になりましたが、この未発達で面白みに欠けた文章に最後まで付き合ってくださった皆さまに、心から感謝を申し上げます。誠にありがとうございました!

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星のたびびと 星野響 @H-Hoshino

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