アテンションプリーズ
あなたと2人で旅がしたかった。
でもあなたは少ないけど大勢の仲間と一緒に旅をした。
あなたの旅の途中であなたは私と出会った。
でもあなたは私を旅に誘ってくれなかった。
私が群れにそぐわないのは解ってる。
私があなたに覚えてもらえられるくらいの存在でないことも。
解ってる。
独りの私と地図の上で旅行したことを思い出す。
独りの私に一緒に旅をしたいと言ってくれたことを思い出す。
私はあなたを新しい仲間として覚えている。
あなたは私を仲間として覚えてくれてる。
あなたは私を頼りに一緒に旅をしてくれる。
そう思ってた。
一方的な感情が途絶えるとそれは全て棘となって私に向く。
あなたには沢山いても、私にはもう、ひとりしかいない。
だから、
短編集 ゴグール @Gogughle_1155
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