召喚師と聞けば異世界から英雄を呼び出したり強大な力を持つものを呼び出し一撃必殺をお見舞いするなんてイメージがあるかもしれませんがこの物語の主人公エドガーが呼び出せるのは小さな部品だけ。
しかも呼び出すのに膨大な魔力が必要で割りに合わない。国からは不遇な扱いを受けて地位も低い。
そんな彼を支える幼馴染みのエミリアとその兄のアルベールに支えられ慎ましく生きていく彼ですが幼馴染みのピンチに高位召喚を試みるが呼び出した魔神に自身が傷付き命も風前の灯。
だが本当に召喚されたのは炎を纏う女性……ここから様々な女性たちが異世界から召喚されてます。私たちの住む世界もエドガーからすれば異世界ですから召喚されます。
戦闘描写も注視すべき点なんですが、彼女たちが使う能力も工夫が凝らされていてとても面白いです。
彼女たち自身も能力を工夫して使ったりするので単調にならない戦闘にわくわくしてしまいます。
そしてなにより彼女たちがみんな魅力的なんです。美しい、可愛いだけでない、良いところも欠点もあるし、明るいときも暗いときだってあります。
エドガーと共に成長して、その過程でエドガーに引かれていく感じが凄く好きです。
最初はこの娘が好きだ!って思っていても次に新しい娘が召喚されるとこの娘も好きだ!ってなってしまいます。気がつけばみんな好きに!それほど魅力的な女の子たちです。
日常でその魅力は存分に発揮されますが、戦闘においても成長と魅力の両方を感じさせてくれます。
日常と戦闘両パートで存分に魅力を見せてくれるこの作品一度読んでみませんか? この魅力にはまり好きになること間違いないです!!
召喚師の主人公が、異世界から仲間を呼ぶという。異世界転移ものの逆側というコンセプトの作品。
多少の誤字はあるものの、しっかりとした文体で読みやすく、良作かと思います。
ただ、登場人物全員が言葉足らずで、もの凄いじれったい上、相互理解を深めようという動きをするもののひたすらに後回しになったりと、山有り谷有りの谷が緩く長く続きます。
その場その場の問題は一応解決するものの、根本的な部分が解決することは殆ど無く、結局じれったさは残ったまま。
キャラ心理などはかなりよく描かれていると思いますが、爽快感よりも重苦しい心理描写や、不穏な地の文による嫌な空気がどこまでも付きまといます。
爽快なボーイミーツガールを求めている人には合わない作品かと思います。
逆に、こういうじわじわとしたストレスを好む人には好まれるかと。
いつになったらカタルシスを味わえるかと、それを待てる人にも合うように感じました。
等身大のキャラ達を愛せるかどうか。そこが全てだと思います。