概要
誕生日が、村祭り当日。――別の日だったらごちそうが二回食べられるのに。
『KAC2020 ~カクヨム・アニバーサリー・チャンピオンシップ 2020~』 二日目『最高のお祭り』参加作品です。
(一応世界観が同じお話5つの連作になっております。三日目『Uターン』→https://kakuyomu.jp/works/1177354054894550593)
思い当たる理由のない集団転移で、現代社会とは何もかも違う異世界に飛ばされた人々が助け合って生きる小さな村。
その外れで、少年がため息をついた。もうすぐ彼の誕生日。なのだけれど同時にその日が年に一度の村祭り。ほかの人たちがうらやましい。別の日だったら、ごちそうが二回食べられるのに。
(一応世界観が同じお話5つの連作になっております。三日目『Uターン』→https://kakuyomu.jp/works/1177354054894550593)
思い当たる理由のない集団転移で、現代社会とは何もかも違う異世界に飛ばされた人々が助け合って生きる小さな村。
その外れで、少年がため息をついた。もうすぐ彼の誕生日。なのだけれど同時にその日が年に一度の村祭り。ほかの人たちがうらやましい。別の日だったら、ごちそうが二回食べられるのに。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!異世界でちらし寿司は命がけなの
集団で異世界に飛ばされた人々の設定にはなっているが、そこからは互いに助け合い日々を必死に生きようとする古き良き日本の姿が浮かび上がる。
時代劇の得意なこの作者が表現したかったものは、現代人から失われてしまった思いやりのある世界ではなかったか。ちらし寿司をその象徴として、誰もが皆、自分の得意な分野で活躍し、足らない部分を他の誰かが補い合う。こんな理想の社会は今や異世界に求めるしかないのが歯痒い。
本作は前回のブリ大根に続く傑作だが、もしかして、誕生祭をずっとこのシリーズで行くつもりなのだろうか? なるべくなら晩ご飯前に読んでおきたい小説である。