昏くなまめかしい指を巡る物語。

全編に漂う昏くなまめかしい雰囲気がたまらないです。指に魅せられ、愛し合うまでになった女の物語は、奇譚と呼ぶにふさわしい異空間を現出させました。
淡々とした語り口もとても聞き心地が良く、最後までその世界に浸ることができました。