【15-19】親友と祖母 中
【第15章 登場人物】
https://kakuyomu.jp/works/1177354054894256758/episodes/16816927859351793970
【地図】ヴァナヘイム国 (13章修正)
https://kakuyomu.jp/users/FuminoriAkiyama/news/16817330651819936625
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王都に進駐した帝国軍により、各地の収容所は順次解放されていった。
旧為政者たちの権力固めのために抑圧され、
とりわけ、帝国避戦を唱え続けてきた父・エーギルの放免は、真っ先に決まったのである。
カーリは、荷物を整えて待っていた。渓谷から収容所に戻ったエーギルは、事情を把握できていなかった。そんな父に急いでここを引き払うよう伝えたのは、娘の方だったのである。
突如、監禁施設から解放されたエーギルは、身の振り方に戸惑った。
ヴァーラス城塞は帝国に占領され、主家・ムンディル家は実権を失っていた。
もっとも、領内のフォルニヨート家屋敷を焼き払った旧主である。いまさら、そのような者を頼ったところで、いわれもなき非難を被るのが関の山だろう。
【5-7】少女の冒険 ① 祭りの前
https://kakuyomu.jp/works/1177354054894256758/episodes/16816700427623126731
エーギルは、帝国との開戦回避にともに奔走した「避戦三兄弟」うち、「2人の兄たち」に、自身の無事を報告に向かうことにした。
ところが、驚愕を禁じえないことに、軍務省次官・ケント=クヴァシル中将は往来で遭難していた。その後の行方も分からずじまいであり、軍務省では「次官死亡」で処理されていた。
【12-31】花びら ②
https://kakuyomu.jp/works/1177354054894256758/episodes/16817330650037286790
次官を支えてきた軍務省の者たちも、みな閑職に追いやられていた。
やむなく、エーギルは農務省大臣・ユングヴィ=フロージのもとを訪れ、そのまま再就職が決まったわけである。
【15-2】持ちつ持たれつ 下
https://kakuyomu.jp/works/1177354054894256758/episodes/16817330654312383010
農務省に雇用された父は、娘と共にイエリンの視察に赴いた。帝国軍によって自治が大幅に許されていたこの地から、フロージは畑作・畜産の再生に着手しようとしたわけである。
同地は、幼馴染の祖母の実家にほど近いことを、カーリは思い出した。
こうして、少女は、マニィ=ムンディルのもとに立ち寄ったのである。
【作者からのお願い】
「航跡」続編――ブレギア国編の執筆を始めました。
https://kakuyomu.jp/works/16817330657005975533
宜しくお願い致します。
この先も「航跡」は続いていきます。
前話からフォルニヨート父娘の苦労をご理解いただけた方、🔖や⭐️評価をお願いいたします
👉👉👉https://kakuyomu.jp/works/1177354054894256758
カーリたちの乗った船の推進力となりますので、何卒、よろしくお願い申し上げます🚢
【予 告】
次回、「親友と祖母 下」お楽しみに。
第15章も最終話を迎えます。
「そうかい。あの
イエリン
書棚の一角には、写真立てが飾られている。そこでは、幼いソルが満面の笑みを浮かべていた。
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