最高のチート。それは謙虚さと素直さなのかもしれない。

 これはバットエンドから始まる物語。ロクでもない生き方の末にあっけなく死ぬはめになった勇者が、何故か自分が勇者になった日に戻っていた。次こそは真っ当に生きようと、生き方を改めて懸命に努力する話。

 とにかくもはや別人というぐらいに(前世の記憶を持ったとはいえ)主人公は物事に対して真面目に取り組む。誰に対しても礼を尽くし、謙虚かつ素直に接する。

 そういう人に報われて欲しいという思いの詰まった作品。

 また、元々能力として経験値補正があるとはいえ、それをきちんと活かして鍛え上げたのは間違いなく主人公の努力の賜物。加えて間違いなく常人より努力をしているので、チートと言い難いのも好印象。

 そして途中から、教わるだけでなく教える側にも立っていく点は個人的にツボ。

 これからがとても気になる作品。