誰にも届かなかった賢者の贈り物

子供の視点で進む物語が、子供視点のままにがらりと世界を変える様がお見事。
転換点である「数kg程度」という言葉の使い方が本当に達者で、
子供視点で書かれる異様に具体的な精度で読者を怒涛の展開に引っ張っていく。
百合視点で言うと、どうしようもない感情の交差が読者の心をかきむしる。
素晴らしい作品でした。