最後の一文に唇の端が緩むこと請け合い

主人公の渡したあるアイテムがヒロインである希衣奈の背中を押すキーとなって、彼と彼女それぞれの成長に繋がる──読後感の爽やかな短編小説です。

二人の関係の結びもまたらしくて良いなぁと。

結局、希衣奈が何故そうなるに至ったのか、冒頭でちらとほのめかされつつも、詳細は読者の想像に委ねられる形となりましたが、私はこの“不鮮明さ”も含めて好みです。